松下寿電子工業(株)は16日、次世代の240MBスーパーディスクドライブを利用して、2HD(1.44MB)フロッピーディスクに従来の22倍の32MB(フォーマット時)のデータを記録する技術“FD32MB”を開発したと発表した。
FD32MBは、以下の4つの技術で構成される。- 2HD書き込みヘッドのトラック移動を従来の1/10の単位で行ない、スーパーディスク用のヘッドで読み出す“重ね書き”によるトラック密度の向上(約9倍)
- トラックごとの記録密度を一定にするZBR(Zone Bit Recording)、HDDで使われているPRML(Partial Response Maximum Likelihood)による線記録密度の向上
- SuperDiskのC1ECC(エラー訂正)技術によるデータ信頼性の向上
- 従来のFDDでの誤消去防止(0トラックに「記録容量が32MBで(従来のFDDでは)記録不可のメディアである」という情報を2HDのフォーマットで書き込む)
メディア | 2HD | FD32MB |
片面のトラック数 | 80 | 777 |
トラック当たりのセクター数 | 18 | 53-36 |
トラック当たりの記憶容量 | 9.2KB | 27-18.4 |
同社では、使用済みの2HDメディアを32MBの記録メディアとして利用できることから、デジタルカメラやシリコンオーディオプレーヤーなどで使われている32MBのメモリーカードなどの2次記憶媒体へ利用できるなどとしている。OEM向けのPC内蔵用ドライブのサンプル出荷を11月に開始する予定。