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ソニー、『バイオGT』と『バイオQR』を11月に発売

2000年10月16日 12時58分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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ソニー(株)は16日、9月のイベント“VAIO EXPO 2000”で公開した次世代バイオノート『バイオGT』と『バイオQR』の詳細を正式に発表した。

個人で映像をネット配信するためのバイオノート『バイオGT』

バイオGT『PCG-GT1』は、同社が提案するインターネットを利用したパーソナルキャスティング(個人放送)、すなわち個人がインターネット経由で自身の映像を配信するための具体的なツールとして提供するバイオノート。従来、インターネット上でライブ発信を行なうには、サーバーのレンタルやネットワーク設定、アナログキャプチャーボードなどが必要であったが、バイオGTと、同社が提供するパーソナルキャスティング用サービス、ソフト(後述)を利用して、誰でもライブ発信が可能になるという。

バイオGTは、動画発信を視野に入れたPCとビデオカメラ一体型のモデルであり、ハードウェアそのものも新規で設計された斬新なデザインとなっている。

ビデオカメラ一体型のノートPC『バイオGT』。本体のデザインイメージは、PCというよりもビデオカメラに近い。写真は“PCスタイル”。キーボードは86キーで、ピッチは14mm、キーストロークは1.5mm。ポインティングデバイスはスクロール機能付きのスティック式ポインティングデバイスで、キーボードの手前に装備されている

内蔵ビデオカメラは、光学10倍ズーム/デジタル40倍ズーム搭載の1/4型68万画素CCD(f=28mm/F2.8)。電子式手ぶれ補正機能も搭載する。フォーカスリングはオート/マニュアルフォーカス対応で、撮影対象物に1cm手前まで寄ってマクロ撮影できるインナーフォーカスもサポートしている。

液晶部は回転メカニズム“LCDフリップ・ヒンジ・メカニズム”を採用しており、従来のノートPCと同様の“PCスタイル”から、液晶部を時計回りに180度回転させることで“カメラシューティングスタイル”に変形する。ディスプレーは、6.4型のXGA対応低温ポリシリコンTFTカラー液晶ディスプレー(1024×768ドット/1677万色)を搭載する。

液晶部が写真のように回転する。180度回転させて折りたたむと、ビデオカメラのような形状の“カメラシューティングスタイル”に変化する。本体素材には上下部分にマグネシウムを採用。底面にはカメラキャップ用の穴と三脚用の穴が用意されており、“VAIO”ロゴも彫り込まれている
“カメラシューティングスタイル”。右手側にジョグダイヤル、ズームボタン、キャプチャーボタンを装備し、左手側には、エフェクト効果を追加するボタンなど、映像の編集操作が行なえる4つのスペシャルボタンを備えている

撮影した映像は、Motion JPEGフォーマット(640×480ドット(15fps)、320×240ドット(30fps))で記録できる。付属の動画編集ソフト『MovieShaker』を利用することで、DV、MPEG-1、QuickTimeフォーマットに変換可能。ライブ配信時はReal Video形式でリアルタイムエンコーディング/発信できる。

また、バイオノートシリーズでは初めてステレオマイクを内蔵する。外部ステレオマイクとも接続可能。液晶部を回転すると、ステレオマイクのL/Rの位置が反転してしまうが、その際自動的にL/R機能を切り替えるようになっている。

CPUにはCrusoeプロセッサー(型番:TM5600/動作周波数600MHz)を採用。128MBのメモリー(SDRAM)と、20GBのHDD(Ultra ATA)を搭載する。グラフィックスアクセラレーターはカナダのATIテクノロジーズ社製RAGE Mobility-M1。

内蔵モデムは56kbps(V.90/K56flex対応)。PCカードスロットはTypeII×1(CardBus対応)。外部接続端子は、AV出力、USB、外部ディスプレー出力、i.LINK(S400)、モデム用モジュラージャック、マイク/ライン入力、ステレオヘッドホン出力。

バッテリー駆動時間はバッテリーパック(S)利用時で2~5時間、同(L)利用時で4~10時間、同(LLL)利用時で7~17時間。本体サイズは幅241×奥行き155.5×高さ44.8mm、重量は1.1kg(バッテリーパック(S)搭載時)。OSはWindows Me。11月18日発売で、価格はオープンプライス、推定小売価格は30万円以下。

同社は、既存のデジタルビデオカメラに対する、バイオGTのPCとしてのアドバンテージについて、PCカードを利用できること、OSにWindows Meを採用することで、MovieShakerなどさまざまなアプリケーションを利用できることを挙げている。

ライブ配信用プラットフォームも合わせて提供

同社は、バイオGTとともに、ライブ発信が可能な動画コンテンツのストリーミング発信プラットフォーム『CastaDrive』、動画撮影/配信ソフト『URecSight』、パーソナルキャスティングサービスサイト“PercasTV”を発表した。

CastaDriveは、パーソナルキャスティング用ハードウェア/ソフトウェアとサービスシステムのデータ交換のためのプロトコルを規定したプラットフォームで、CastDrive対応ハードウェアがバイオGT、対応ソフトウェアがURecSight、対応サービスがPercasTVとなる。具体的には、バイオGTから送信したライブ映像を、プラットフォームであるCastaDrive経由でPercasTVにアップロードすることで、ストリーミング配信が可能となる。

同社はCastaDriveをオープンプラットフォームとして提供、PercasTVのようなサービスサイトを構築したいという企業などにライセンス供給するという。これにより、同社以外の企業も、CastaDrive対応のハード/ソフト/サービスの開発が可能となる。

動画撮影/配信ソフトがバイオGTに付属

UrecSightは、バイオGTの付属ソフトで、バイオGT用に同社が開発した映像撮影/配信ソフト。“Imagestationモード”と“CastaDriveモード”の2モードが用意されている。

ImageStationモードは、静止画/動画を撮影して楽しむためのモードで、ファインダー画面で撮影した映像を確認できるほか、映像総数などの情報確認、映像のリスト表示や選択が行なえる。ウェブサイトの閲覧も可能で、撮影した静止画/動画を同社の静止画公開/共有サイト“ImageStation”にアップロードできる。

CastaDriveモードは、ライブ配信を行なうためのモード。撮影した映像をリアルタイムでエフェクトし、配信開始ボタンを押すだけでパーソナルキャスティングサービス“PercasTV”に送信、ライブ配信が行なえる。

バイオGTのジョグダイヤルや各種ボタンに対応しており、カメラシューティングスタイル時にもキーボードを使わないですべての操作が行なえるようになっている。

パーソナルキャスティングサービスサイトもオープン

PercasTVは、タイムテーブル式ストリーミング配信方式を採用した有料のパーソナルキャスティングサービス。利用者はタイムテーブルの中から利用したい時間枠を予約購入するという仕組み。データ通信速度は45kbps/35kbps/20kbpsに対応。高速インフラが整い次第、順次それらに対応していくという。

チャンネル数は20chで、15の“プライベートチャンネル”と、5の“パブリックチャンネル”がある。プライベートチャンネルは一般個人用のライブチャンネルで、受信するには発信者が指定したパスワードの入力が必要。パブリックチャンネルはビジネスユーザー向けのライブチャンネル。パスワードは不要で誰でも視聴できる。

PercasTVを利用してライブ発信を行ないたいユーザーは、サイト上でメンバー登録し、ライブ配信を行なう日時の予約をする。予約の際には、ライブ受信者の定員、開始時間と使用時間、使用チャンネルを設定する。その後タイムテーブルで予約状況を確認し、ライブのタイトルと視聴者用パスワード、ライブ番組の概要を入力して、予約内容を確認しOKボタンを押すと手続きが完了する。その後、電子メールで予約IDが送付される。受信者は、PercasTVサイトにアクセスし、タイムテーブル一覧から観たい番組をクリックして再生ボタンを押すと、RealPlayerでライブを視聴できる。利用料金は、指定チャンネルの利用時間と同時接続できる人数によって異なり、例えばプライベートチャンネルで、1チャンネルに10名が同時接続できるチャンネルの場合、30分で5000円前後となる見込み。

PercasTV、およびCastaDriveは、11月18日よりサービスが開始される。

持つ楽しみを追求した“パイプいす”ノートPC『バイオQR』

バイオQR『PCG-QR1/BP』は、“持つ”スタイル、一緒に“暮らす”スタイルを楽しむというコンセプトのバイオノート。どんな人にもどんな場所でも似合うバイオを目指したという。

キーワードが“パイプいす”という斬新なデザインのバイオノート『バイオQR』。10月3日より同社ホームページで開始されたティザー広告で、徐々に画像が公開されていた

スタイルに重点を置いたモデルのため、本体のさまざまな部分にデザイン的なこだわりが見える。まず、液晶部を閉じたときには、持ち歩くスタイルを考慮し、取っ手部分を持った際にロゴが正面を向くようになっている。本体素材にはポリカーボネート素材を採用しており光沢感がある。

液晶部を開いた際は、取っ手部分が回りチルトスタンドになる。キーボード部分が斜めになることでキーが打ちやすくなるという。キーボードは新開発の専用デザインで、丸みのある形状、ポップなイメージの3色カラーのフォントとも、他のバイオノートと異なっている。キーボードのキーワードは“つぶガム”という。

また、ジョグダイヤルと、ジョグダイヤルで操作した1つ前のメニュー階層に戻れる“バックボタン”がキーボードの右斜め上に装備されている。

本体周りのパイプ部分を美しく見せるために、従来のバイオノートでは液晶部にあったディスプレーロックレバーのフックを、キーボード部に移動させている。底面もすっきりとしたデザインになっており、滑り止めのゴム足も専用にデザインしたという。ゴム足のデザインは、犬の肉球をモチーフにしたとのこと。

本体カラーは、一見黒っぽいが、本当は濃いブルー系とのこと。光の反射具合によって、青っぽくなったり紫になったりとさまざまに変化する

そのほか、バイオシリーズオリジナルの壁紙はもちろん、本体デザイナーがデザインしたバイオQRオリジナルの壁紙も収録されている。さらに、店頭から持ち帰る際にもバイオQRを持っている気分を味わえるように、カートン(購入時に製品を入れる箱)も専用パッケージとなっている。

付属品として、USBマウス用カバーと、FDD用ケースが用意されている。別売のUSBマウス『PCGA-UMS1/A』にカバーを付けるとバイオQRにマッチしたマウスになる。同様に別売のFDD『PCGA-UFD5』にケースをかぶせると、バイオQRと同様のデザインのFDDに早変わりする。なお、このFDD用ケースは、FDが1枚収納できるようになっている。

13.3型XGA対応TFTカラー液晶ディスプレー(1024×768ドット/1677万色)を搭載し、24倍速CD-ROMドライブを装備する。内蔵モデムは56kbps(V.90/K56flex対応)、PCカードスロットはTypeIII×1またはTypeII×2(CardBus対応)。

外部接続端子は、USB×2、外部ディスプレー出力、i.LINK(S400)、モデム用モジュラージャック、マイク入力、ステレオヘッドホン出力、100BASE-TX/10BASE-T対応ネットワークコネクター。

キーボードは87キーで、キーピッチは18mm、キーストロークは3mm。ポインティングデバイスはインテリジェントタッチパッドとジョグダイヤル。

バッテリー駆動時間は2.5~3.5時間。本体サイズは幅330.6×奥行き261.1×40.7mm、重量は3.2kg。OSはWindows Meで、Microsoft Office 2000 Personalをプレインストールし、ソニーコミュニケーションネットワーク(株)のインターネット接続サービス“So-net”の入会金が不要になり、接続料金も3ヵ月無料となるサービスが付属する。

なお同社は、バイオQRのCPU、チップセット、グラフィックスアクセラレーター、HDD、メインメモリー、ビデオメモリーについては発表しておらず、これらの詳細については後日発表するとしている。

発売は11月下旬で、価格はオープンプライス、推定小売価格は20万円以下。

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