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日本アイ・ビー・エム、企業向けのラインナップとしてThinkPadシリーズを拡充

2000年10月12日 12時56分更新

文● 編集部 井上猛雄

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日本アイ・ビー・エム(株)は12日、企業向けのラインナップとしてThinkPadシリーズを拡充したと発表した。今回のモデルは、5月に発売されたThinkPadシリーズの最高機種『ThinkPad A20p』、『A20m』に続く『同A21p』、『A21m』と、A20mの流れを組みながらコストパフォーマンスを重視した『A21e』、小規模オフィス向けのローエンドタイプ『ThinkPad130』、およびB5サイズのサブノート『240Z』。発売はいずれも10月下旬の予定。

さらに高機能になったThinkPadシリーズの最上位機種

『ThinkPad A21p』は、先に発表したThinkPadミレニアムシリーズの最上位機種にあたるオールインワンモデル。

グラフィック性能を向上したウルトラXGAタイプで、1600×1200ドット(前モデルA20pは1400×1050ドット)の15インチTFT液晶ディスプレーを備えているため、CAD/CAMなどのアプリケーションなどにも向く。SpeedStepテクノロジー対応モバイルPentium III-850MHz、128MBのRAMを搭載。ドライブも強化し、32GB・HDD(前モデルA20pは18GB)、8倍速DVDドライブ(前モデルA20pは6倍速)を内蔵している。搭載OSはWindows95/98SE/2000/NTを選択できる。価格は48万円(98SE)、49万5000円(Windows2000)。

ThinkPadミレニアムシリーズの最高峰『ThinkPad A21p』。CAD/CAMなどのアプリケーションなどにも向く

A20の流れをくむノートを2系統に分けて発売

『ThinkPad A21m』は、A21pのすぐ下に位置付けられ、処理要求の高い大中規模ネットワークのクライアントマシンなどに適したXGAモデル。

従来のThinkPad A20mは、広いユーザー層に向け、モバイルCeleronとモバイルPentium IIIを搭載した2タイプを用意していたが、今回からこれらを別のラインに分けて発売する。モバイルPentium III搭載機『ThinkPad A21m』はメインストリームマシンとして、またモバイルCeleron搭載機はコストパフォーマンスを重視した『ThinkPad A21e』となった。

『ThinkPad A21m』には、SpeedStepテクノロジー対応モバイルPentium III-800MHzを搭載した14.1インチTFT液晶モデルと、モバイルPentium III-750MHzを搭載したモデル15インチTFT液晶モデルの2タイプを用意。いずれも64MBのRAM、20GB・HDDを搭載し、8倍速DVDドライブまたは24倍速CD-ROMドライブを内蔵。搭載OSはWindows95/98SE/2000/NTを選択できる。価格は上位モデルが33万円(98SE)、34万5000円(Windows2000)、下位モデルが32万5000円(98SE)、34万円(Windows2000)。

なお、従来のA20シリーズで採用されていた筐体のチタン複合素材と、CCDカメラなどのオプションを装着できるウルトラポートは採用されていない。

処理要求の高い大中規模ネットワークのクライアントマシンなどに適した『ThinkPad A21m』

『ThinkPad A21e』は、モバイルCeleron-600MHzを搭載し、価格を20万円台に設定したエントリーモデルという位置づけ。

15インチのXGAモデルと、12.1インチのSVGAモデルの2タイプを用意。液晶ディスプレーのサイズと搭載OSによって21万円台から27万円台まで価格差がある。いずれも64MBのRAM、10GB・HDDを搭載し、24倍速CD-ROMドライブを内蔵。こちらも搭載OSとしてWindows95/98SE/2000/NTを選択できる。価格は上位モデルが25万5000円(98SE)、27万円(Windows2000)、下位モデルが21万5000円(98SE)、23万円(Windows2000)。

98SEモデルの下位モデルなら20万円そこそこで買える『ThinkPad A21e』

20万円を切る価格で買える『ThinkPad130』

小規模オフィス向けのローエンドタイプ『ThinkPad130』は、20万円を切る価格で買える企業向けA4サイズのオールインワンノート。

今回のモデルには、13.3インチTFT液晶ディスプレーを搭載したXGAモデル、12.1インチTFT液晶ディスプレーを搭載したSVGAモデルの2タイプがあり、7月に発売されたモバイルCeleron搭載機のクロックをそれぞれ600MHzと550MHzにアップ。いずれも64MBのRAM、10GB・HDDを搭載し、24倍速CD-ROMドライブを内蔵。USBポート×2、56Kbpsモデム、10/100Base-Tのイーサネットを内蔵し、USB接続のフロッピーディスクドライブも同梱している。搭載OSはWindows98SE/2000を選択できる。

『ThinkPad130』 。56Kbpsモデム、10/100Base-Tのイーサネットを内蔵

個人向けノートパソコンiSeriesの特徴である“EZボタン”もそのまま受け継がれている。これは、キーボード上側に配置された“Web検索”や“Eメール”といったボタンを押すだけで、それぞれのサービスを利用することができるもの。また、ワンタッチでオンラインヘルプを表示する“ThinkPadボタン”も装備している。

価格は上位モデルが19万9000円(98SE)、20万9000円(Windows2000)、下位モデルが17万9000円(98SE)、18万9000円(Windows2000)。

B5サイズノートPCでXGAを実現した『ThinkPad240Z』!!

『ThinkPad 240Z』は、モバイル向けB5サイズノートPCの240シリーズをさらに進化させ、このシリーズで初めて上位モデルをXGA(1024×768ドット、フルカラー)に対応させた。
パソコンとプロジェクターが同じ画面となるので、B5サイズノートPCでもプレゼンテーションで使えるようになる。

B5サイズでXGAを実現した『ThinkPad 240Z』

米Silicon Motion社(SMI)製のビデオチップ“LynxEM4+”(下位モデルはLynxEM+なのでSVGAまで)を搭載し、小さな文字でも大きく見える“スクリーンマグニファイヤー機能”を搭載しているのも特徴のひとつだ。これは部分的に拡大する“拡大鏡”や仮想スリーンとは異なり、ファンクションキーとスペースキーを同時に押すだけで、10.4インチTFT液晶ディスプレー上でXGAとVGAの解像度に切り替えられるもの。

キーボード一発で解像度を変えられる“スクリーンマグニファイヤー機能”

同シリーズには、低電圧版SpeedStepテクノロジー対応モバイルPentium III-600MHzを搭載した上位モデルと、低電圧版モバイルCeleron-550MHzを搭載した下位モデルの2タイプがある。それぞれのタイプは64MBと128MBのRAM、および20GB・HDD、10MB・HDDを搭載している。また、モデムとイーサネットを両方内蔵するコンボMiniPCを採用している点も大きな特徴。搭載OSはWindows95/98SE/Me/2000を選択できる。価格は上位モデルが26万9000円(98SE)、29万9000円(Windows2000)、下位モデルが19万9000円(98SE)、22万9000円(Windows2000)。

モデムとイーサネットを両方内蔵するコンボMiniPC

オプションの各種周辺機器も用意

また、ThinkPadシリーズの機能を拡張するオプションも数多く用意されている。USBやPCカード経由で“ウルトラベイ2000”を既存のThinkPadに接続するためのポータブルデバイスベイや、USBポートのみ装備している機種にシリアル/パラレルポート用の周辺機器を接続できるマルチポートHUBも用意。1GBのマイクロドライブ(4万9800円)、半径10m程度の範囲をカバーする無線データ転送方式“Bluetooth”を利用したPCカード(1万8000円)なども紹介された。

周辺機器を簡単に接続できるマルチポートHUB(背面写真)

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