このページの本文へ

日本IBM、サーバーの新ブランドと新ビジネスモデルを発表

2000年10月05日 20時58分更新

文● 編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

日本アイ・ビー・エム(株)は4日、新ブランド“e server”のサーバー製品として、『pSeries』2機種、『zSeries 900』、『iSeries 400モデル840』、『xSeries』6機種を発表した。併せて、同社の新戦略“ITインフラ・ビジネスモデル”を発表した。

pSeriesは、タワー型『pSeries 680 モデルS85』とラック型『pSeries 640モデルB80』の2機種。pSeries 680 モデルS85は、CPUにRS64 IV-600MHz、16MBのL2キャッシュ、4GB(最大96GB)のメモリーを搭載。同CPUは、銅配線技術と、チップ内のトランジスターを絶縁/保護することで電気漏れを防止する回路技術“SOI(シリコン・オン・インシュレーター)”を採用。SMP(Symmetric Multi Processor)対応で、6/12/18/24個のCPUを搭載可能。ユーザーがシステムの処理能力を増強できる機能“キャパシティー・アップグレード・オン・デマンド(CUoD)”を採用したため、ユーザー自身が2個単位でCPUを活性化できる。ホットスワップ対応のディスクベイを48個持ち、最大873.6GB(最小9.1GB)のHDDを内蔵可能。価格は7534万7600円からで、11月17日に出荷を開始する。

『pSeries 680 モデルS85』

pSeries 640モデルB80は、銅配線のPOWER3-II-375MHzをCPUに採用したラック型サーバー。SMP対応で、CPUを1/2/3/4個搭載できる。4MB~8MBのL2キャッシュ、256MB(最大16GB)のメモリーを搭載。ホットスワップ対応の16個のディスクベイに、最大145.6GB(最小9.1GB)のHDDを内蔵可能。価格は305万8500円からで、2001年2月9日に出荷を開始する。

『pSeries 640モデルB80』

zSeries 900は、CPUに銅配線の“CMOS 8S”(相補型金属酸化膜半導体)プロセッサーを採用し、SMP対応で最大16個のCPUを搭載可能なデータトランザクションサーバー。64bitの実メモリーにアドレッシング可能なシステムアーキテクチャーを採用し、64bit対応の新OS『z/OS V1R1』を搭載できる。32台まで並列シスプレックス(クラスター)構成が可能で、負荷分散機能“インテリジェント・リソース・ディレクター”により、システム単位のほか、単一システム内の論理分割された区画間で、CPUやI/Oなどのリソースの割り当てを最適化できるという。ノーツ/ドミノ、DB2などのミドルウェアを、製品の処理能力値(MIPS値)ではなく、ユーザーの必要とする処理能力に応じて課金する“ワークロード使用料金方式”を採用。さらに、CUoD機能により、システムを停止することなく、処理能力を増強できるという。価格は個別の商談で決定され、12月に出荷を開始する。z/OS V1R1は、2001年4月に出荷予定。

『zSeries 900』

iSeries 400モデル840は、銅配線技術とSOI技術を用いた64bitRISCプロセッサーを8/12/18/24個搭載できるSMPサーバーで、CUoD技術を採用した。最大98GB(最小4GB)のメモリー、最大18.9TB(最小8.58GB)を搭載可能。CPUを24個搭載した製品は、TPC-Cベンチマークで163775.80tpmC/65.02ドル(約7022円)tpmCとなり、4社のサーバーの内で1位を獲得。2位のサン・マイクロシステムズ社製のサーバー(64個のCPU搭載)は、156873.03tpmC/48.81ドル(約5271円)tpmCであった。価格は1億7000万円からで、12月1日に出荷を開始する。

xSeriesは、OSとしてWindows 2000、Linux、NetWareなどを搭載可能なインテルアーキテクチャー(IA)サーバー。タワー型のモデルとして、Pentium III-800MHzと64MBのメモリー搭載の『xSeries 200』、Pentium III-866/933MHzと128MBのメモリー搭載の『xSeries 220』、Pentium III-1GHzと128MBのメモリー搭載の『xSeries 230』、Pentium III-1GHzと256MBのメモリー搭載の『xSeries 240』(ラック型も有り)の4機種。ラック型のモデルとして、Pentium III-866M/1GHzと256MBのメモリー搭載の『xSeries 330』、Pentium III-933M/1GHzと128MBのメモリー搭載の『xSeries 340』の2機種を発表した。xSeries 220/230/240/330/340はSMPに対応し、最大2個のCPUを搭載可能。また、全機種に、グループウェア『Lotus ノーツ/ドミノ』(NT版とLinux版の両方)を標準添付する。

『xSeries 220』

なお、今回発表されたサーバー群は、同社の新戦略であるITインフラ・ビジネスモデルを構成する内容の1つ。同ビジネスモデルは、ユーザーが必要な時に、同社のハードウェア、ソフトウェア、サービスを経済的に安定して提供するというもの。サーバー群で採用されたCUoDやワークロード使用料金のほか、インターネット経由で専門スタッフがサポートする“リモート・サービス”、安定稼動のために現状調査や問題提示を行なう“ハイ・アベイラビリティー・サービス”、災害対策のためのバックアップを行なう“ビジネス・リカバリー・サービス”なども含む。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン