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AIソフト、インターネット戦略を発表

2000年09月20日 22時35分更新

文● 編集部 小磯大介

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エー・アイ・ソフト(株)は20日、都内で記者発表会を開き、同社の製品と連携するウェブサイト“ai2you.com”(アイトゥー・ユー ドットコム)を、12月に開設し、運営を開始すると発表した。

発表会で壇上に立った、同社の代表取締役社長である北沢昇氏は、ai2you.comをコアとする同社のインターネットにおけるビジネス展開“ai2you.com戦略”について解説した。

北沢代表取締役社長

「インターネットは、コンテンツやEコマースだけではない、ソフトという付加価値を必要とする、新しい世代に入った」とする同氏は、「近いうちに、ソフトは必要なときだけ利用料を支払う“ASP”(Application Service Provider)の形式が主流になる」と断言。ai2you.com戦略とは、来るべきASP時代に向けた準備であると強調した。「近い将来には、パッケージソフトをJavaで書き直し、パソコンのほか、携帯電話などからも利用できるようにする。ai2you.comは、そのためのシステム」だという。

ただし、「現状では、通信料金の高さや回線の遅さといった問題があり、ASP化はまだ時期尚早」とした同氏は、当面、ai2you.com戦略の第1段階として、ai2you.comで、パッケージソフトと密接に連携するサービスを提供していくとした。具体的には以下の3コンテンツを、2001年3月までに開始する予定だという。

  1. “フォト・ムービー”:デジタルカメラやデジタルビデオで撮影した写真やムービーを、ai2you.com上のスペースにアップロードできるサービス。公開したり、仲間で共有したり、文章つきで紹介したりできるようになるという。10月13日に発売する、デジタルカメラ画像編集ソフトと年賀状印刷ソフトのセット『デジカメde!! 同時プリント4 年賀状パック』と連携し、同ソフトで編集、加工した画像は、同ソフトのFTP機能を使って、ボタンひとつでフォト・ムービーにアップロードできる。スペースの容量など、具体的な部分はまだ未定
  2. “PC快適化”:レジストリーの状態やHDDの空き容量などをオンラインで診断し、ユーザーに最適なアドバイスをおこなうサービス。7月7日に発売した不要ファイル削除ソフト『DiskX Tools Ver.6.0 for Windows』(以下DiskX)と連携し、DiskXをインストールしていれば、診断に基づいてDiskXが自動的にシステムの修復をおこなう
  3. “家計”および“FP21”:“家計”は、買い物の代金などを携帯電話からai2you.comに入力すれば、パソコンから明細の一覧を見られるサービス。10月6日に発売する家計簿ソフト『うっかりママの家計簿5』と連携し、携帯電話から入力した料金明細を、同ソフトと同期させることができる。また、“FP21”は、同ソフトに搭載されるファイナンシャル・プランニング機能のインターネット対応版。同ソフトと連携し、より実際の市況に即した家計の診断をおこなう

同社では、このほかにも、これらと関連したコンテンツや、“訳せ!!ゴマ”シリーズなど、同社の他製品と関連したコンテンツなどを順次開始する予定だという。そのため、コンテンツプロバイダーや、販売代理店、パソコンメーカーなどに対し、ai2you.comを、手持ちのコンテンツの利用価値を広げる手段として、また、製品販促のためのツールとして利用してもらうよう、さまざまな形態の業務提携を持ちかけていくとしている。具体的な活動については、これから始めるとし、「ai2you.comの趣旨を理解して、協力してもらうためにこの発表会を開催した(北沢氏)」と、コンテンツプロバイダーや販売代理店などにai2you.comへの協力を要請した。

なお、目標とするヒット数については、具体的な数字は出ていないとしながらも、北沢氏は「現在、エー・アイ・ソフトの登録ユーザーは100万人で、その約半分がオンライン登録をした」と説明し、その数字を根拠に、パッケージ購入者のかなりの割合がai2you.comを利用するのではという見通しを示した。パッケージ販売のほか、将来的なASP事業や、業務提携による収入もあわせて、「冒険的な数字」とはしながらも、2002年には100億円の売り上げを目指すという。

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