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矢野経済研究所、HDD関連の市場予測を発表

2000年09月14日 21時32分更新

文● 編集部

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(株)矢野経済研究所は13日、HDD、HD、HDD用磁気ヘッドの市場に関する現況と予測を発表した。これは、6月から8月までの間、HDD関連の各社に対して、面接取材のほか、電話、電子メールを用いて調査したもの。調査対象には、HDD、HD、磁気ヘッドのメーカーや販売会社のほか、アルミ基板、ガラス基板などのメーカーなども含まれるという。

同社の調査によると、2000年のHDDの出荷台数は、前年比12.8%増の1億8460万台となる見込み。同社では、HDDの生産が活況である反面、携帯電話メーカーの買占めによる部品不足でパソコン市場の成長率が抑制され、HDDが在庫過剰になる危険性を予測している。また、2001年から2003年までの市場動向として、パソコンサーバー市場が堅調に成長していることから、14%~18%程度の成長率を確保すると予測。また、2005年には、HDDのビデオ機器への応用が本格化し、市場が急拡大すると予想している。

活況を呈するHDD市場に対して、HD市場はマイナス成長になった。2000年のHDの出荷枚数は、前年比4.8%減の3億2790万枚の見込み。落ち込みの原因として、HDの記憶密度が向上し、HDD1台当たりのHD平均使用枚数が減ったことを挙げている('99年の2.10枚から2000年の見込みで1.78枚に減少)。HDを1枚しか用いないHDD(1枚機)の普及が進めば、HDD市場の伸びがHD市場に連動すると予想。2000年を“底”の年とし、2001年以降は成長路線に回帰するとしている。

HDD用磁気ヘッド市場も、HD市場と同じくマイナス成長となった。2000年のHDD用磁気ヘッドの出荷個数は、前年比4.9%減の6億2010万個の見込み。HD市場と同様にHDD1台当たりのHD平均使用枚数が減り、それに伴い磁気ヘッドの平均使用個数も減少し、落ち込みの原因となったとしている('99年の3.98個から2000年の見込みで3.36個)。HDD1台当たりに磁気ヘッド1個という低価格機が普及途上にあり、2~3年の間は減少傾向に歯止めが掛からないという。

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