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NEC、“カラーでもモノクロでもあのプリンターより速い”

2000年09月14日 21時26分更新

文● 編集部 佐々木千之

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日本電気(株)(NEC)は14日、毎分21枚のカラー印刷が可能なオフィス向けカラーページプリンター『Color MultiWriter 9500C』を発表した。発表会ではエプソンのカラーページプリンターとの速度比較などが行なわれた。

Color MultiWriter 9500CはA3ノビまでの用紙に対応しており、600×1200dpiカラーでA4横を毎分21枚、同モノクロで毎分26枚の印刷が可能。ページ記述言語としてはNEC独自のWindows専用言語とPostScript3に対応している。価格は54万8000円。今後1年間で1万台の販売を目指すという。

9500Cと同様におもにオフィス用途を狙ったA3対応のカラーページプリンターとしては、キヤノン(株)“カラーレーザーショット”、セイコーエプソン(株)“Intercolor”、(株)リコー“IPSiO Color”、(※1)(株)沖データ“MICROLINE”などが販売されている。NECによると、キヤノン、エプソン、リコーの現在の製品では、カラー印刷の速度は毎分6枚で、価格は40万円前後。これに対し、9500Cでは「価格は15万円高いものの、印刷速度は3倍以上」「100万円以下のプリンターでは最速クラス」というパフォーマンスのよさをアピールしたいとしている。7月21日に発表したMultiWriterのモノクロ機と今回の9500Cにより、現在約100万台という日本のビジネスプリンター市場のうち、モノクロ・カラー合わせて17パーセント程度のシェアを目指すとしている。

※1 沖データは6月14日に、A4横用紙に毎分21枚の速度でカラー印刷が可能な『MICROLINE 9055c』ほか4機種を発表している。NECは公にしていないが、スペックや機構などから見て、プリンターの印刷エンジン部分は沖データから供給を受けていると思われる。

9500Cに付属する「コピーユーティリティ」ソフト。TWAIN対応スキャナーと組み合わせて、コピーボタンを押すだけで、カラーコピーと似た使い方ができる

発表会では“仮想敵”となるエプソンのカラーページプリンター『Intercolor LP-8500c』(A4カラー毎分6枚機)と、A4カラーのデータを5ページ印刷する速度比較が行なわれた。結果はLP-8500Cが1枚目を印刷する間に、5枚の印刷が終わるという圧倒的な差となった。5枚印刷時の総時間は9500Cが50秒弱に対し、LP-8500cが約130秒。また、同じデータをやはりエプソンのモノクロプリンター『LP-8600FX』と9500Cで印刷するデモも行なわれたが、9500Cではカラーで印刷しているにも関わらず、LP-8600FXよりも印刷終了は速かった。

クライアントパソコンのウェブブラウザー経由で、iPrinting.AutoServerにアクセスして任意のウェブページをプリントアウトすることができる

また、7月のMultiWriterのモノクロ機を発表した際に月に出荷するとアナウンスされていた、『iPrinting.AutoServer』(アイプリンティングオートサーバー)の出荷開始とデモが行なわれた。iPrinting.AutoServerは、インターネット/イントラネット経由でクライアントパソコンのウェブブラウザーからの指示で、ドキュメントの印刷が行なえるというもの。特定のファイルの場所をURLによっても指定できるため、iモードなどの携帯電話を使ってカタログを印刷する、といったことが可能となるという。NECではこのシステムを“販売店とメーカー間のセールスツール”として活用していく考え。

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