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オラクル、アプリケーションサーバー最新版を出荷

2000年09月07日 20時44分更新

文● ASCII24 Business Center 高島茂男

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日本オラクル(株)は7日、都内において、アプリケーションサーバー『Oracle Internet Application Server 8i』日本語版(以下Oracle iAS)の出荷を発表した。まずは9月27日にR1.0 Standard Editonが出荷開始される。そして来年1月に、R1.0.2のStandard EditionとEnterprise Edition、Wireless Editionが出荷の予定という。

シスコシステムズ(株)の黒沢保樹社長、サン・マイクロシステムズの長井正利常務取締役(左から)がパートナーとして会見に参加し、協力関係をアピールした

新価格体系“UPU”を採用

同製品には、“ユニヴァーサル・パワーユニット・プライス”(UPU)という新価格体系が導入された。これは、サーバー能力に応じた料金にしようというもので、「ユーザーを数えることが困難になってきた。また、規模が小から大とバラエティーに富んできた。小規模はより安く、大規模はフル機能でそれなりの料金という価格体系」(保科実執行役員)という。

保科執行役員

まずUPU数値というものがEditionごとに設けられている。Standard Editionが1000、Enterprise Editionが6000。これにCPUのクロック周波数とCPUの数を掛け合わせると価格が決定されるという仕組みになっている。

たとえば、500MHzのCPUが1つ搭載されているサーバーでStandard Editionを利用する場合、UPU数値1000×クロック500×CPU数1=50万円となる。なおRISCの場合、クロック数に1.5倍を掛けて計算することになっている。

Wireless Editionはこの価格体系ではなく、380万円(200指名ユーザー)~。

Oracle8iに最適化

当然といえば当然だが、Oracle iASは同社のデータベース製品Oracle8iと連携することで、よりパフォーマンスを引き出せるようになっている。Oracle8i Cacheというキャッシュを実装し、すでにキャッシングされている情報は高速に読み出す仕組みが採用されている。

またJ2EEの実行環境も、Oracle iASとOracle8iで共通なエンジンを搭載している。それによりアプリケーションサーバー側、バックエンド側のどちらにもアプリケーションを配置でき、柔軟にシステムが設計できるとしている。開発環境も共通のものが利用できる。

そのほか、同社のWebサイトをパーソナライズ化する技術や、モバイル端末向けにビューを自動変換する技術が取り込まれた。パーソナライズは、『WebDB』がコンポーネント“Oracle Potal”として全Editionに採用された。モバイル向け自動変換のほうは、Wireless Editionにのみ『Portal-to-Go』が添付される。

アプリケーションサーバーは群雄割拠の時代

日本オラクルの新宅正明代表取締役社長兼COOは、「これで製品がほぼ出揃った」と語り、「Oracle8iとOracle iASを2本の柱とし、統合プラットフォームとしてシェアの拡大を目指す」とした。

新宅社長

シェア目標については、「(アプリケーションサーバーの分野は)まだまだこれから発展していく分野で群雄割拠の中、頭1つ抜け出している。今期には20パーセントに乗せていきたい」(保科氏)と見込んだ。

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