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日本ジャンボーとデジプリ、銀塩フィルムのデジタル化サービスを2001年1月に開始

2000年09月04日 18時56分更新

文● 編集部 小林久

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DPEラボ大手の日本ジャンボー(株)とオンラインプリントサービスのデジプリ(株)は、銀塩フィルムのデジタル化サービスを2001年1月に開始すると発表した。DPE取次店で受け取った撮影済の35mm/APSフィルムの現像/スキャニングを行ない、データをCD-ROMまたはインターネット上のサーバー領域に保存して提供するもの。

会見に出席したデジプリ代表取締役社長の江端浩人氏、日本ジャンボーの高橋弘会長、同じく代表取締役社長の村松潔氏(左から)

デジタルカメラの普及などで年々処理本数が減少しているDPE市場で生き残りをかけたい日本ジャンボーと、銀塩フィルムの取り込みで既存のデジタル画像サービスに付加価値を加えたいデジプリの思惑が一致した。全国に5万6400件の取り扱い店を持つ日本ジャンボーの販売網と約9万人の会員を抱えるデジプリの市場を統合することで、新規市場の開拓を狙う。

新サービスでは、写真の現像とデジタル化、CD-ROMへの書き込みを日本ジャンボー、画像データをアップするサーバーの管理をデジプリと、役割を分担する。日本ジャンボーが全国に持つ店舗網を窓口にするほか、コンビニエンスストアやフィルム郵送での受付にも対応する。

また、単に銀塩フィルムの写真をデジタル化するだけでなく、サーバー上に保管した画像を“デジタルアルバム”として複数のユーザー間で共有したり、インターネット上で焼き増しプリントの注文なども行なえるようにする。また、サーバー上の画像を携帯電話の待ち受け画面にするサービスの提供なども検討しているという。登録できる画像の解像度は1536×1024ドットで「L版プリントで300dpi出力が可能な解像度」(デジプリ担当者)だという。

利用価格は同時プリントがフィルム1本あたり690円、サーバーへの画像保管料金が同じく200円/本、CD-ROMへの書き込みが500円/本、焼き増しプリントが38円/枚など。また、サーバー上に保存した画像から指定の画像だけを選択してCD-ROMに書き込むサービス(セレクトCD-ROM、価格700円/枚)や携帯端末向けの画像生成/保管サービス(価格200円/月)なども予定している。

インターネットを利用した画像共有サービスはすでに米国を中心に複数の事業者が取り組んでおり、中には無料で利用できるサービスも多い。この点に関して、デジプリ代表取締役社長の江端浩人氏は「海外でのサービスはデジタル画像を自分で登録するサービスが中心だが、ユーザーの便宜を考えるとラボシステムとの融合などインフラの整備が重要。そのために最低限必要なコスト」とコメントした。

サービス開始からの半年間は試験期間として提供地域を東京地区に限定。デジタル化の作業を羽田のラボのみで行なう。その後、7月から大都市圏を中心に本サービスを開始。2002年4月以降は全国でサービス提供できるようにする。最初の半年間の利用者数は、羽田ラボの利用者数の約10%となる14万人。売上は2億円を目指す。両社ではその後利用者数を増やし、2001年度で約11億円、2002年に約30億円、2005年までに60億円の売上を計上したいとしている。

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