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初公開! Geode WebPADにTRONを移植。さまざまなIAが集まった“ナショナル セミコンダクターIAセミナー”(展示編)

2000年09月01日 22時46分更新

文● 狭間太一郎

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8月30日、ホテル・ニューオータニにおいて開催された“ナショナル セミコンダクターIAセミナー:IAが創る身近なインターネット世界”。このイベントではナショナルセミコンダクター会長のブライアン・L・ハーラ氏による講演のほか、同社のワンチッププロセッサー“Geode”を搭載したIAの展示が行なわれた。本稿では展示製品の中からいくつかをチョイスして紹介する。

IA時代の到来。参加企業は41社

NSのIAへの積極的な取り組み、Geodeのメリットを語るブライアン・L・ハーラ氏
サポートOSが多く、ニーズに合った製品を提供できることも、Geodeの利点としてアピール

参加企業はAcer、Be、Ericsson、加賀電子、セイコーエプソン、日本アイ・ビー・エム、パーソナルメディア、日本エフ・アイ・シー、日本ビクターなど23社。会場はシンクライアント、PAD、STB、DVDのコーナーに分けられ、合計41製品が展示された。

OSにはWindowsCE、Linuxといった馴染みのあるものから、BeIA、QNX、BTRONといった少しマニアックなものまで使用されており、バラエティに豊んでいた。しかし情報端末という点からは、いずれのマシンもハードウェアやOSを意識させない作りになっていた。

大きめのバインダーサイズで手軽に持ち運べる、BeIA搭載のWebPADなども展示されていた

初公開! GeodeプロセッサーにTRONを移植

また展示会場において、Geode WebPADにTRONを移植したことが発表された。WebPADに搭載されたのは、BTRONの『超漢字』。漢字や世界各国の文字を含む13万の文字が実装されている。

パーソナルメディアのBTRON『超漢字』搭載webPADは、強力な文字表現力をアピール

IA・ネットワーク事業本部本部長浅尾明秀氏は、TRONの軽快な動作や強力な言語サポートと、Geodeのファンレス、省電力などの組み合わせのメリットをアピール、「今後官公庁などのマーケットも狙いたい」とコメントした。具体的な製品についてはメーカーへのアプローチ中で、半年から1年後との見通しを示した。

ClickTVのSTB。WindowsCEを搭載、IEにわかりやすいインターフェースを付加している。数字入力でジャンプできるサイトが1000用意されている。10/100Baseを基本としており、日本で展開する場合も、動画再生などの能力を活かせるケーブルTVやADSLサービスとの連携を考えているとのこと
IBMのWBT『NetVista N2200w』など、シンクライアントも多数展示された
MediaGX搭載のファイバでもデモが行なわれていた
約900gと小型軽量なピノーのLinuxワークステーション

QNX対応のSTB用マザーなども展示

さきごろ法人を設立し、日本進出をはたしたばかりのQNX Software Systems社が開発したリアルタイムOS『QNX』に対応するSTB用のマザーも展示されていた。

加賀電子のSTB用マザー。168ピンDIMMを使用、E-IDE、USB×2、ゲームポート、PCカードスロット、CFスロットなどを装備、WindowsCE、95/98/NT、QNXなどに対応している
セイコーエプソンの組み込み用PC/ATボード。1枚のボードにPCの機能を凝縮している
ナショナル セミコンダクター ジャパンによるNet-Top-Boxのデモ。DVDプレーヤーと同じチップを使用している。コアはMIPS系となっており、安価に提供できるという
日本ビクターのDVDオーディオ/ビデオプレーヤー『XV-D721』。DAC、ビデオプロセッサーなどをワンチップ化している
これ以外に、高岳製作所、DT Research社、Infomatec社などのシン・クライアントも展示されていた。IA市場はようやく離陸期を迎え、成長を始めたようだ。

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