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ネット・タイム、セミナー“NETTIME SECURITY FORUM 2000”を開催

2000年08月29日 18時51分更新

文● ascii24 Business Center 高島茂男

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(株)ネット・タイムは29日、都内において、プライベートセミナー“NETTIME SECURITY FORUM 2000”を開催した。今年5月に、紙文書の印鑑や署名と同様の効力を持たせる電子署名・認証法が国会で可決されたことを受けて、ファイアウォールとはまた別のセキュリティー技術、“認証”が注目を集めている。同セミナーもその注目度を表わすように満員の聴衆を集めていた。

“e”と“s”は表裏一体

ネット・タイムの豊倉浩二代表取締役社長は、「B2B、B2C、C2Cといった“e”のテクノロジーが注目されている。eという打ち出の小槌を振り下ろす前に1つ必要なことがある。eビジネスという宝にたどり着くためには“s”、セキュリティーが必要。eとsは表裏一体の大切な技術」と語った。

ネット・タイムの豊倉浩二代表取締役社長

eビジネスでPKI技術に注目が集まってきた

日本ボルチモアテクノロジーズ(株)の川島昭彦取締役副社長は、「これまでのインターネットは、ブロードキャストだった。今、インターネットを実ビジネスで有効に活用しようという動きが起こっている。そのとき、ネットワークのセキュリティーが重要になる」と、ネットワークを介した企業間の文書のやり取りや、B2B取引市場において、PKI(※1)技術が重要な位置を占めるようになってきたと説明した。

日本ボルチモアの川島昭彦取締役副社長

※1 PKI:Public Key Infrastructure。公開鍵暗号方式。非対称暗号方式。秘密鍵で暗号したものは公開鍵で、公開鍵で暗号化したものは秘密鍵でしか復号できない暗号方式

川島氏は、「インターネットは、闇夜の中の街角で出会うようなもの。店舗も人も本当はどんな店か人か分からない。確実な方法で本人確認ができないと、ビジネスで(インターネットを)使うにはまだつらい」、「本を購入するのと、オンライントレードを行なうのでは求めるセキュリティーが違う」と、必ずしも屈強なセキュリティーが必要なわけではなく適材適所なセキュリティーが求められていると語った。

PKIの認証には下記のような段階があるという。
第1段階 サーバーサイドの認証SSL。入力フォームなど。
第2段階 クライアント側の認証付きSSL。オンライントレードやB2B取引など。
第3段階 電子署名とICカード。

書籍の購入であれば第1段階、株式のオンライントレードであれば第2段階の認証を行なえばよいというわけだ。

最後に川島氏は、「電子署名は、これまでの署名や印鑑とまったく同じ使われ方をしていく。これからは電子署名がますます重要な位置付けになっていく」と、講演を締めくくった。

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