アドビシステムズ(株)は8月22日、都内で開催中のカンファレンス“Adobe Ride on Web! Conference & Seminar”会場内で、ウェブオーサリング&マネジメントツール『Adobe GoLive 5.0 日本語版』、およびウェブデザイン向けパッケージ製品『Adobe Collection 日本語版』を発表した。
『Adobe GoLive 5.0 日本語版』パッケージ |
ソースコード管理やサイト管理の機能を強化
GoLive 5.0は、“360Code”機能により、テキストエディターなどGoLive以外のツールで記述したソースコードを、GoLive用のコードに変更せず利用できる。GoLive以外のすべてのデータはXMLデータボックスとして表現されるため、バックエンドシステム向けの記述や特殊タグ、SSIといった記述もそのままコード表示される。なお、他ツールのコードをGoLiveのソースコードに変更する“ソースコード書き直し”機能も用意されている。
他のアドビシステムズ製品との連携も強化し、PhotoshopやIllustrator、LiveMotionで作成したオブジェクトファイルをドラッグ&ドロップでGoLiveに読み込み、ウェブページのレイアウトに配置できる。Photoshopなどで作成したオリジナルのファイルを変更すると、ウェブページ上のオブジェクトを自動的に更新するようになっている。
サイト管理機能の“サイトデザイン”は、オブジェクトをドラッグ&ドロップすることでサイト全体のフローチャートを作成できる。ウェブページ同士の関連付けを設計できるほか、ウェブページごとに注釈を付けられる。
そのほか、iモード用ページを作成できる専用モジュールを搭載。CSS(Cascading Style Sheets)レベル2、SVG(Scalable Vector Graphics)など最新標準技術をサポートしている。ASP(Active Server Page)にも対応しており、ASP経由でODBC準拠のデータベースと連携できる“ダイナミックリンク”を搭載する。
iモード用ページ作成画面。iモード用の絵文字パレットも用意されている |
対応OSは、Macintosh版がMac OS 8.6/9.0、Windows版がWindows 98/2000/NT4.0。
発売は10月で、価格は、同社のオンラインショップ“アドビストア”での通常価格が3万9800円。アドビストアでの予約受付は9月中旬に開始する。予約受付と同時に“GoLive Go! キャンペーン”を実施し、限定2万本を記念価格の1万8000円で発売する。また、GoLive 4.0 日本語版およびGoLive CyberStudio 日本語版からのアップグレード価格が9800円、Adobe PageMill 日本語版登録ユーザー向けの特別提供価格が9800円(2001年2月末日申し込み到着分まで)。
デザインツールをセットにしたパッケージ製品も発表
ウェブデザイン向けパッケージ製品『Adobe Collection 日本語版』は、Adobe GoLive 5.0 日本語版、Adobe Illustrator 9.0 日本語版、Adobe LiveMotion 日本語版、Adobe Photoshop 5.5 日本語版をセットにしたもの。Windows版、Macintosh版とも10月発売で、アドビストア価格は17万8000円。GoLive 5.0と同じく9月中旬にアドビストアで予約受付を開始する。
『Adobe Collection 日本語版』パッケージ |
発表会場で同社マーケティング部の鮫島正好氏は、「これまでのウェブオーサリングツールは、ユーザーが記述した特殊タグや構文を勝手に書き換えてしまっていたので、ユーザーはコード記述にテキストエディターを利用している場合がある。このことを考慮し、GoLive 5.0はコードを勝手に書き換えないようにした。また、iモード端末などの登場によりウェブページ制作工程やサイト管理が複雑になっているため、サイト管理機能を強化している」と説明した。
同社マーケティング部の鮫島正好氏 |
鮫島氏がプレゼンテーション時に示した同社デザインツールの関係図。IllustratorやPhotoshopで静止画を、LiveMotionでウェブアニメーションを、PremiereやAfter Effectsで動画をそれぞれ作成し、それらを利用してGoLiveでウェブページ作成とサイト管理を行なうという流れだ |