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ジャストシステム、XMLアーキテクチャーをこれから出す新製品に搭載していくXML戦略を発表

1999年12月01日 00時00分更新

文● 編集部 高島茂男

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(株)ジャストシステムは1日、都内で、インターネット上とデスクトップマシン上のドキュメントを統合していくXML戦略を発表した。

その戦略は、XMLというオープンな仕様をドキュメントソリューションの中核の技術として採用していくというもの。そのコンセプトとアーキテクチャーの一部は、12月3日発売のワープロソフト『一太郎Ark』に採用しているという。

また、その戦略に基づいた製品を2000年の上半期には発売するとしている。

発表の冒頭で、浮川和宣代表取締役は「インターネットからデスクトップまで(これからの製品を)XMLアーキテクチャーで実現していく」とXML技術に対する意気込みを述べた。

「XML技術で先端を走る集団に、ジャストシステムも名を連ねるときがきた」浮川和宣代表取締役
「XML技術で先端を走る集団に、ジャストシステムも名を連ねるときがきた」浮川和宣代表取締役



XML(eXtensible Markup Language)は、W3C*により標準化されているもの。HTMLと似ていて、タグと宣言で記述するが、HTMLのような固定のマークアップ方法だけでなく、文書独自のマークアップ方法を定義することができる。利用者やアプリケーション側の定義と運用次第で、一般文書から専門論文、数式や図形の記述などへの応用できる。


*W3C:World Wide Web Consortium。WWW全般の標準化を行なう団体


説明を行なった浮川初子専務取締役は「XMLを用いることで、ドキュメントは発信者中心から受信者中心へ転換し、情報の検索や再加工などが行ないやすくなる。また、XMLアーキテクチャーに基づいて作成されたドキュメントは再利用や進化の永続的な保証され、普遍性を保つことができる」と説明している。


「XMLを得ることで新しい未来を切り開ける」浮川初子専務取締役


同社は、『一太郎Ark』のXML処理を行なっているエンジン部分を“Arkプラットフォーム”と呼んでいる。このプラットフォームの上に、テキストの編集作業を行なう部分とワープロの機能を実現する部分を乗せたものが『一太郎Ark』であるという。


“Arkプラットフォーム”のイメージ図


同じように、このプラットフォームの上に、表計算の編集作業を処理する部分と表計算機能を処理する部分を乗せると表計算ソフトに、ドローの編集作業を処理する部分とドローの機能を処理する部分を乗せるとドローソフトになるという。

来年上半期には、“Arkプラットフォーム”を使った表計算、プレゼンテーション、ドローのソフトを出すという。

現行のソフトがこれに置き換わっていくのかというとそうではなく、現行のものは現行のものとして進化させていくとしている。そして、XMLアーキテクチャーを用いたものは、それにあった製品を出していくという。

また、質疑応答において、浮川和宣代表取締役は「日本アイ・ビー・エム(株)と(XML専業ソフトウェアベンダーの)インフォテリア(株)とは、連携をとって、XML技術について協力していきたい」と述べた。

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