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松下、『Let'snote』ラインナップを一新----最大11時間駆動のモデルなどが登場

1999年05月24日 00時00分更新

文● 編集部 白神貴司

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松下電器産業(株)は24日、同社のノートパソコン『Let'snote』シリーズの新ラインナップを発表した。今回発表したのはシリーズとしては初めてモバイルCeleronプロセッサーを搭載したモデルなど2機種3モデル。いずれも6月18日に発売する。

いずれもプレインストールOSはWindows 98で、ハイエンドモデルとして『Let'snote/S51VXJ8(CF-S51VXJ8)』、ミッドレンジモデルとして『Let'snote/S51VJ8(CF-S51VJ8)』、薄型筐体を採用しながらCD-ROMドライブを内蔵できる『Let'snote ace/A77J8(CF-A77J8)』というラインナップ。

『Let's note/S51VJ8/S51VXJ8』

筐体上部には従来機種と同様にアルミニウム合金を採用している
筐体上部には従来機種と同様にアルミニウム合金を採用している



この2モデルは、『Let's note/S51E』の後継モデル。上位モデル『S51VXJ8』はモバイルPentium II-333MHzを、エントリーモデル『S51VJ8』はモバイルCeleron-300MHzを搭載する。メモリーは64MB(SDRAM)、HDDは『S51VXJ8』が6.4GB、『S51VJ8』が4.3GB(いずれもUltra ATA対応)を搭載する。ビデオチップは米NeoMagic社の『MagicMedia256AV(NM2200)』で、ディスプレーは11.3インチTFTカラー液晶ディスプレーを装備する。解像度はXGA(1024×768ドット)で、約1677万色の同時表示が可能。



機種名


Let's note/S51VXJ8


Let's note/S51VJ8


CPU


モバイルPentium II-333MHz


モバイルCeleron-300MHz


チップセット


インテル440MX


メモリー(最大)


64MB(128MB) SDRAM


HDD


6.4GB(Ultra ATA対応)


4.3GB(Ultra ATA対応)


グラフィックチップ


米NeoMagic社製MagicMedia256AV(NM2200)


ディスプレー


11.3インチTFT液晶カラーディスプレー


最大解像度


XGA(1024×768ドット)、約1677万表示


サウンド


PCM音源、モノラルスピーカー、モノラルマイク内蔵


PCカードスロット


Type II×1


FDD


外付けドライブ標準添付)


CD-ROMドライブ


オプション


キーボード


キーピッチ17mm


ポインティングデバイス


静電式タッチパッド『スマートポインターIII』搭載


インターフェース


USB×1、赤外線通信(IrDA1.1対応)×1、マイク端子×1、ヘッドホン端子×1、モジュラージャック×1


LAN


10BASE-T/100BASE-TX自動認識ポート×1


モデム


V.90/K56flex対応FAXモデム内蔵


バッテリー駆動時間


標準バッテリー:約1.7時間、大容量バッテリー(オプション):約5.7時間
標準バッテリー:2時間、大容量バッテリー(オプション):6時間


サイズ


幅270×奥行き215×高さ25.8mm


重量


約1.38kg(標準バッテリー装着時)


約1.43kg(←)


OS


Windows 98


価格


オープンプライス(予想実売価格30万円前後)


←(予想実売価格25万円前後)


両モデルとも、標準で100BASE-TX/10BASE-T自動認識のLANポートを装備する。ポインティングデバイスには、『スマートポインターII』の機能を強化した『スマートポインターIII』を搭載する。各コーナーをタップして任意の機能を呼び出せる“アクションポイント機能”や“スクロール機能”、設定したアプリケーションを一発起動できる“クイックラウンチャー機能”に加えて、左上コーナーを利用して各操作が行なえる“アクションライン機能”が追加された。

アクションライン機能により、左上から下へなぞるとマウスの右クリック、左上から右へなぞるとWindowsのプルダウンメニューの呼び出し、などの操作が行なえるようになった。

バッテリー動作時間は標準タイプで約2時間、オプションの大容量バッテリー『CF-VZSUJ』(価格3万5000円)装着時には約6時間となる(従来は標準で1.3時間、大容量で4時間)。

価格はオープンプライスで、予想実売価格は『S51VXJ8』が30万円前後、『S51VJ8』が25万円前後となる。

『Let's note ace/A77J8』

『Let's note ace/A77J8』。本体前面にCD-ROMドライブおよび拡張バッテリーを装着可能な“マルチベイ”を装備する
『Let's note ace/A77J8』。本体前面にCD-ROMドライブおよび拡張バッテリーを装着可能な“マルチベイ”を装備する



このモデルは、本体前面に“マルチベイ”を装備する『Let's note ace/A44EJ8』の後継モデルで、おもにビギナーをターゲットとしたモデルとなる。『Let's note ace/A44EJ8』は『Let's note』シリーズのなかでは女性ユーザーの比率が最も高く、約3割を女性ユーザーが占めるという。

CPUが『A44EJ8』のモバイルMMX Pentium-266MHzから、モバイルCeleron-300MHzに変更された。メモリーは64MB(SDRAM)、HDDは6.4GB(Ultra ATA対応)を搭載する。ビデオチップは米NeoMagic社の『MagicMedia256AV(NM2200)』で、ディスプレーは11.3インチTFTカラー液晶ディスプレーを装備する。解像度はXGA(1024×768ドット)で、約1677万色表示。

また、『S51VJ8』、『S51VXJ8』同様に、10BASE-T/100BASE-TX自動認識のLANポートと、『スマートポインターIII』を標準で装備する。

このモデルの特徴であるマルチベイには、CD-ROMドライブ、拡張バッテリー『CF-VZSA44J』(オプション、価格3万5000円)、ウェイトセーバーのいずれかを装着できる。これまで着脱には電源をOFFにする必要があったが、今回のモデルチェンジでホットスワップ対応になり、電源をONにしたまま着脱可能になった。また、『S51VJ8』および『S51VXJ8』用の大容量バッテリー『CF-VZSUJ』を装着することで、最大約12時間の連続駆動時間を実現したという。



機種名


Let's note/A77J8


CPU


モバイルCeleron-300MHz


チップセット


インテル440BX


メモリー(最大)


64MB(128MB) SDRAM


HDD


6.4GB(Ultra ATA対応)


グラフィックチップ


米NeoMagic社製MagicMedia256AV(NM2200)


ディスプレー


11.3インチTFT液晶カラーディスプレー


最大解像度


XGA(1024×768ドット)、約1677万表示


サウンド


PCM音源、モノラルスピーカー、モノラルマイク内蔵


PCカードスロット


Type II×1


FDD


外付けドライブ(標準添付)


CD-ROMドライブ


最大24倍速(標準添付:マルチベイに装着して使用)


キーボード


キーピッチ17mm


ポインティングデバイス


静電式タッチパッド『スマートポインターIII』搭載


インターフェース


USB×1、赤外線通信(IrDA1.1対応)×1、マイク端子×1、ヘッドホン端子×1、モジュラージャック×1


LAN


10BASE-T/100BASE-TX自動認識ポート×1


モデム


V.90/K56flex対応FAXモデム内蔵


バッテリー動作時間


標準バッテリー:約1.8時間、拡張バッテリー(オプション:マルチベイに装着):約7時間、拡張バッテリー+大容量バッテリー(オプション):約11時間


サイズ


幅270×奥行き215×高さ29mm


重量


約1.40(ウェイトセーバーおよび標準バッテリー装着時)


OS


Windows 98


価格


オープンプライス(予想実売価格28万円前後)


このモデルは従来、OS以外のソフトウェアがバンドルしない“スタンダードモデル”と、Excel、Wordなどのアプリケーションをインストールした“アプリケーションモデル”を提供していたが、今回発表したのは、スタンダードモデルのみ。アプリケーションモデルのリリースについては、同社では「予定はあるが現時点ではコメントできない」としている。

発売は6月18日で、価格はオープンプライス。予想実売価格は28万円前後となっている。

なお、『Let'snote』シリーズにはデジタルカメラユニット搭載モデルがあるが、こちらの新モデルは6月下旬頃になりそうだという。

松下電器産業(株)パナソニックコンピュータカンパニー副社長の次田明義氏。「今回のラインナップ一新をきっかけに、B5薄型ノートパソコンの市場で20パーセントのシェアを取りたい」とコメントした
松下電器産業(株)パナソニックコンピュータカンパニー副社長の次田明義氏。「今回のラインナップ一新をきっかけに、B5薄型ノートパソコンの市場で20パーセントのシェアを取りたい」とコメントした



各モデル共通のオプションとして、シリアル、パラレル、外部ディスプレー、マウス、外部キーボードポートを1基ずつ装備するI/Oボックス『CF-VEBU01J』(価格1万2000円)や、外部ディスプレー、マウス、キーボードポートを各1基装備するミニI/Oボックス『CF-VEBU02J』(5400円)などが用意されている。

また、新モデルは、文字のみでデザインされたイラストを電子メールに添付できる『イラストメール』を収録している。このイラストは、電子メールの本文中に感情などを表現したいときに挿入して使用できるもので、“笑顔”や“怒り”などを表現したイラストが収録されている。

同社モバイルコンピュータ事業センターの米山不器氏は、「『Let'snote』シリーズのコンセプトは、初登場の'96年から一貫して“人を結ぶ、時を結ぶ”。誰もが使いやすい製品を作ることに取り組んできた。今回の新ラインナップは、ユーザーの使い勝手がさらに向上したものになったと自身を持っている」と語る。同社では、今回発表した3モデルで年間15万台の生産、出荷を予定している。

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