●さらに高速になったPowerBook G3が登場
アップルコンピュータ(株)は、同社のノートブックパソコン『Macintosh PowerBook G3』(以下、PowerBook G3)の新製品2モデルを発表した。5月末から順次、全国のアップル正規販売代理店と、同社のオンラインストアであるアップルストアを通じて販売する。価格はいずれもオープンプライス。なお、アップルストアにおける価格は、PowerBook G3 333が29万8000円、PowerBook G3 400が43万円となっている。新型PowerBook G3、旧来機種に比べ厚さが薄くなっているのがわかる |
新型PowerBook G3は、銅配線技術を採用したPowerPC G3-400MHz、もしくは333MHzを搭載。従来機と比較してラインアップ全体の動作周波数が100MHzアップし、処理能力が最大で40%以上向上している。メインメモリーは、最大384MBまで搭載可能。なお新型PowerBook
G3には、5月11日に発表された同社の最新OS『Mac OS 8.6』が標準で搭載されている。
●グラフィック機能や拡張性も強化
2モデルともに14.1インチXGA対応の大画面TFT液晶ディスプレー、ATI 3D RAGE LT PROグラフィックコントローラー、8MBのVRAMを標準搭載している。これにより、外部モニターを内蔵ディスプレーの延長として表示するデュアルモニター機能、およびビデオプレゼンテーションの際に手元の画面を同時に表示するビデオミラーリング機能を標準でサポートするようになった。さらに、400MHzモデルはDVDドライブを搭載し、MPEG2デコーダーが内蔵されている。また、拡張性も強化されており、標準で2基のUSBポートを搭載し。プリンター、MOドライブ、CD-Rドライブ、SuperDiskドライブなど、サードパーティー製のUSB対応周辺機器を利用できる。さらに、サードパーティー製のFireWireCardBusカードを装着することで、デジタルビデオから高品質のビデオ画像を直接取り込むこともできる。ネットワークインターフェースとしては、10/100BASE-TのEthernetポートを標準搭載。さらに、標準装備の赤外線インタフェース(IrDA)で、NTTの赤外線通信インタフェース付ISDN公衆電話機から、64Kbpsでのインターネット接続が可能になった。
●より軽く、より薄く
新型PowerBook G3の最大の特徴の一つが、バッテリー駆動時間の増加だ。1基の内蔵バッテリーで、従来機より1時間30分長い5時間の駆動が可能。最大2つのバッテリーを搭載でき、最大10時間の長時間駆動を実現している。サイズに関しては従来機に比べ約1kg軽い2.68kgとなり、クラス最軽量を実現している。携帯時には、ウエイト・セイバーモジュールを使用することにより、さらなる軽量化も可能。筐体の厚みは43mmで、従来機と比較して8mm薄くなっている。
《千葉英寿》
PowerBook G3のおもな仕様
PowerBook G3 333 |
PowerBook G3 400 |
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CPU |
PowerPC G3 333MHz |
400MHz |
バックサイドキャッシュ |
512KB |
1MB |
キャッシュバスクロック |
133MHz |
160MHz |
メモリー |
64MB SDRAM(最大384MB) |
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HDD |
4GB IDE |
8MB IDE |
グラフィックコントローラー |
ATI RAGE LT Pro |
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内蔵ドライブ |
CD-ROMドライブ |
DVD-ROMドライブ |
VRAM |
8MB SDRAM |
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インターフェース |
10/100BASE-T Ethernetポート、56Kbps内蔵モデム、Sビデオ出力ポート |
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ディスプレー |
14.1インチTFTカラー液晶(最大1024×768ドット) |
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価格 |
オープンプライス |
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アップルストアでの価格 |
29万8000円 |
43万円 |