Macintoshユーザー手作りのイベント“iWeek”が5月1日から4日までの4日間、大阪の大阪アメニティーパーク(OAP)で開催された。今回は、ブース展示と3日目の講演について報告する。なお、寄稿者の正月氏の流儀により、中立的な機種名としてのMacintosh、趣味の対象としてのMacという表記を使い分けている。
“iWeek”には多数のベンダーが協賛している。協賛企業名を記事の末尾に列挙した。ブース出展した企業の展示内容を紹介する。
キューティーマスコットは“Wired Movie”に書き出し可能
(株)コーシングラフィックシステムズ社の製品『キューティーマスコットJr.』と『キューティーマスコット プラス・プラス』は、“Wired Movie”に書き出しが可能である。Wired Movieとは、『QuickTime3.0』以降に採用されたフォーマットで、マウスクリックなど外部からのイベントにより、QuickTime Movieを操作することができる。キューティーマスコットは、よりインタラクティブな機能を備えたビジュアルプログラミングツールとして進化を遂げている。(株)コーシングラフィックシステムズ社 |
『キューティーマスコット プラス・プラス』 |
・株式会社コーシングラフィックシステムズ
http://www.oap.co.jp/net/
早くもFireWire製品
ヤノ電器(株)のブースでは、早くもFireWire対応の外付けHDドライブとMOドライブの製品を展示していた。それぞれ『Cerulea
B.B. 4GB/10GB』と『Cerulea R.B. 640MB』と名付けてある。外付けHDドライブは5月の中ごろに、MOドライブは5月の後半には発売開始とのこと。また、MacintoshからWindowsへの接続ユーティリティーソフト『WIN
MOUNTER Ver.1.0』やUSB対応のMOドライブ『U640MO-01』も人気を呼んでいた。ヤノ電器(株) |
USB対応のMOドライブ『U640MO-01』 |
FireWire対応の外付けHDドライブとMOドライブ。左が『Cerulea R.B. 640MB』、右が『Cerulea B.B. 4GB/10GB』 |
・ヤノ電器株式会社
http://www.yano-el.co.jp/
ぜんまいはうすのアニメーション制作ソフト
この『iWeek』にベンダーとして一番最初に名乗りを上げたのが、(有)ぜんまいはうす社である。今回は、テレビアニメーションでの制作手法を取り入れた本格アニメーション制作ソフト『Anime
Studio II』を出展していた。(有)ぜんまいはうす社 |
・ぜんまいはうす
http://member.nifty.ne.jp/zenmaihouse/
HD接続キットが初日で売り切れて急遽取り寄せ
“AMULET”でお馴染みの(株)市川充商店の展示では、期間中お客が途切れることがなかった。実際のところ“AMULET”は、Macintoshだけをサポートするショップではない。しかし、会場ではPowerBookの内蔵HDドライブの交換など、非常に細かい作業が常に行なわれていた。また交換後のHDをPCカードスロット経由で接続するためのキット『CitiDISK
for Mac』は初日で在庫が売り切れ、急ぎ東京から取り寄せるほどの人気だった。この製品、PowerBookユーザーには必見である。“AMULET”を経営する(株)市川充商店 |
『CitiDISK for Mac』 |
・AMULET
http://www.amuletcom.co.jp/
月額1000円の固定料金制プロバイダー、OAPnet
今回の“iWeek”の会場にもなったOAPタワーからの接続を行なっているのがオー・エー・ピー マネジメント(株)の『OAPnet』である。月額1000円相当での固定接続料金は非常にリーズナブルに感じるところだ。イベント期間中には、iMacが毎日1台当たるプレゼントを実施し、好評を得ていた。オー・エー・ピー マネジメント(株) |
・OAPnet
http://www.oap.co.jp/net/
次期ポータブルの姿は?
“iWeek”では、ステージに力を入れている。3日目にも貴重なステージが用意されていた。テクノロジーライターでありMac&Newtonエバンジェリストの大谷和利氏と大阪電気通信大学助教授、魚井宏高氏による“アメリカ最新事情”である。“アメリカ最新事情”の様子 |
トークは、米国におけるMacintoshの話から始まった。米国では“ビジネスはWindowsで”、“パーソナルはMacintoshで”--という感覚ですみ分けを感じると大谷氏は言う。言い換えるなら、“ビジネスは商用車のバンで”、“家庭は好きな自家用車で”--というところ。実際には、大学など教育関係では、Macintoshが中心に使われているとのこと。
次の話題は、次期コンシューマーポータブルである。もちろん正式なアナウンスはまだないのだが、“スケルトン”、“iMac”、“PowerBookG3”“E-mate300”などがキーワードになるのでは、と期待を膨らませていた。
左は大阪電気通信大学助教授の魚井宏高氏。右は、Mac&Newtonエバンジェリストの大谷和利氏。大谷氏が左手で持っているのが、“リサイクルを前提とした使い切りポラロイドカメラ” |
話題の展開が非常に速い。両氏が凝っているLEGO社の『MINDSTORMS』の紹介へ、話が移った。大谷氏は“MindStorms情報局”で行なわれていたレースにも参加しており、その奥の深さを語った。
ホログラムキャンディー |
最後に、米国で話題の商品をいくつか紹介した。“リサイクルを前提とした使い切りポラロイドカメラ”、“遠近両用コンタクトレンズ”、“ホログラムキャンディー”--である。日本ではまず組み合わさない、作らない、売らない、という非常にインパクトの強い製品だけに、観客から驚きの声が上がった。
- iWeek
- アップルコンピュータ(株)
- Welcome to FishBone(魚井宏高)
- LEGO Worlds
- MindStorms情報局 ●“iWeek”の協賛企業は下記の通り。(株)ゲート(株)シマンテック(株)フォントワークスジャパン(株)ディアイティロジテック(株)(株)内芝製作所マイクロソフト(株)(株)クボタ(株)システムクリニックデザインオフィスベジェ(株)終作西日本書店