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最新お見合い事情--お見合いサイトの合同パーティーに潜入!

1999年04月30日 00時00分更新

文● 編集部 白神貴司/桑本美鈴

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男女の出会いを目的とする会員システム/紹介システム、イベント等を運営する(株)誠心(SEISHIN)は、同社会員のほかビジターも参加可能な合同Well Net Party“JOINT SPRING Party”を29日に開催した。



SEISHINは、会員制の紹介システムを運営するほか、パーティーなど男女の出会いの場を提供している。会員数は全国で男性約1万2000人、女性約6000人。男性を医師/歯科医師に限定した“バレンタインクラブ”、男性を東京大学/慶応大学/早稲田大学卒業者に限定した“スリープラスワン”などがある。個人紹介システム“Zest(ゼスト)”では、会員の写真や声、動画などを収録したビデオCDを作成し、そのCDを希望する相手に紹介する形式となっている。ウェブ上での展開も積極的に行なっており、同社ホームページから個人紹介システムに登録可能。登録すると、登録ユーザーとの出会いを希望する女性会員の写真付きプロフィールが、ユーザー宛てに随時郵送される。ウェブページには、女性会員の写真も掲載されており、紹介申し込みも可能だ。入会料金は2万7000円から。

今回、同社全会員およびビジターも参加可能な合同ウェルネットパーティーが六本木ヴェルファーレで催されることを聞きつけた記者は、さっそく潜入取材を開始した。

<今回の取材陣>

桑本:最近イロもの記事が多いと言われる編集部記者。比較的若く見られがちだが、実は三十路までカウントダウン状態。でも独身。今回、目がマジ。

白神:せっかくの休日にカメラマン役として引っ張り出された編集部記者。ヴェルファーレのVIPルームに通されて動揺しつつも、ちゃっかり会場内の参加者をチェック。どうやら参加者よりもイベントスタッフにひとめぼれしたらしい。

●パーティーに潜入



受付時に、会場案内図と“First Impression Game”というカードが渡される。このカードには、異性に聞きたい質問事項(職業や趣味、年齢など)を6項目まで記入できる。あらかじめ席につくテーブルが案内図によって決められており、そのテーブルについた者同士でカードを交換し、質問事項に答えを記入することで、初めての相手と話すきっかけを作れるというもの。

受付から会場に向かう途中には、“キューピットファイル撮影コーナー”が設けられている。ここでは自分の写真を撮影。撮影した写真は、今回のパーティー参加者アルバム“キューピットファイル”の作成に利用される。このキューピットファイルは後日参加者の自宅に送付され、その中に気に入った異性がいれば紹介申し込みが可能。

会場に到着。ほどなくパーティーが開始され、記者も指定のテーブルに。同テーブルの男性とカードを交換。お相手はお医者様で映画を観るのが趣味らしい。なるほど、確かにこのカードによって相手のことがある程度わかるため、話がしやすい。記者もさっそく相手に質問。「夜中に具合が悪くなったら、どうしたらいいんでしょう?」(こんなことより、もっとほかに聞くことがあったのではと、これを書きながら思った)

パーティー会場の様子
パーティー会場の様子



5分ほどすると、パーティーの司会進行役から「テーブルチェンジしてください」の声がかかる。要するに席替えだ。案内図には、“1回目は何番のテーブルへ、2回目は何番のテーブルへ”と、あらかじめ指定がしてあり、それにそって参加者も移動する。次にカードを交換したお相手は、なんと住んでいる場所がかなり近いことが判明。「そこだと駅から遠いですよね」「歩いて15分はかかります」などと話がはずむ。



パーティーも半ばに差し掛かると、今までテーブルごとに移動していた参加者も次第にバラバラになってくる。気の合う人がみつかると、その人と話し込むようになり、テーブルチェンジしなくなるのだ。会場のすみにいってふたりで話し込んでももちろんOK。運営側も、そうなることを望んでいるので、その辺は個人の自由だ。

●会員にインタビュー

記者は、パーティーの合間をぬって、今回パーティーに参加された会員のかたがたにインタビューを行なった。

会社員Aさんは34歳。結婚を前提としたまじめなお付き合いのできる相手を探しているご様子。



----会員になったきっかけは?

「新聞にパーティーの取材記事が載っていたので、電話して資料を取り寄せたんです。初めてパーティーに参加したのは昨年12月ですね」

「入会することには最初抵抗がありましたが、実際にパーティーに参加してみると、同じく参加されている女性のかたがたは、まじめで仕事もきちんとしているし、目的意識をはっきり持っている人が多いので安心しました。すてきな女性が多いですし、話もはずみます」

「パーティーは今回で3回目ですが、毎回最低でも7、8人の女性と話ができます。そのうちいいなと思うのは2人くらい。話がはずむと、パーティーが終わった後、飲みに行ったり、電話をかけて後日会ったりします」

----今回も参加されているということは、前回うまくいかなかった?

「パーティー後、1、2度お会いするのですが、なかなかうまくいきませんね。これからまた、戦場(=パーティー会場)に戻って、がんばります」

そう言って、会場に戻っていったAさん。とても礼儀正しい、いいかたでした。「さわやかナイスガイですね」「きっとすぐ素敵な女性がみつかりますよ」(SEISHINスタッフおよび取材陣全員の意見)。

続いて、20代半ばの男性医師、歯科医師4人組。参加者の中では若手だ。友人同士で初めて参加。こちらは、どちらかというと“お友達”を捜しにきた感じ?



----初めてパーティーに参加された感想は?
「人が多いな!(笑)」
「年齢層が高いですね」
「ちょっと戸惑いましたが、楽しいです。でもやっぱり緊張しますね」
「スーツ着てくればよかったかな」

確かに、参加者のほとんどは20代後半から30代と、年齢層が比較的高いせいもあってか、みなさんスーツスタイル。ラフな服装の彼らは、このパーティー会場だと学生に見えてしまうほどだ。

----いい人、みつかりましたか?

「まだです」
「来てからまだ(女性と)ほとんどしゃべってないんですよ」

実は彼らは会場に到着するのが少々遅れてしまったため、パーティーが始まってしばらくしてからの途中参加となった。

「そうしたら、もうほとんどの人たちがふたりで話し込んでいるじゃないですか。入り込むスキないんですよ」

お見合いパーティーは、最初が肝心ということか?

----交際相手を探しに? それとも友達探し?

「友達探しかな」
「いきなり結婚前提とか言われると、やっぱりちょっと引いちゃいますね」
「年収聞かれたんですよ。こっちはまだめちゃめちゃ低いのに(笑)」

----まだ若いもんね(笑)。でも、すごくいい人だったらお付き合いするでしょ?

「それはそうですよ」
「うまくいけばね」

最後は、今回1番ラッキーな人ではないかと思われるBさん。開口一番、「すっごくいい人に会えたんですよー!」と満面の笑顔を見せてくれた。



----どんな人ですか?

「前回のキューピットファイルの写真を見て、いいなあと思った人がいたんですね。そうしたら、今日偶然会えたんですよ。話してみたら、ますますいい人で、もうすごくラッキー! 来た甲斐がありました」

「参加している人はすごく多いですけど、数じゃないんですよね。自分にとってのひとりがみつかれば、それでいいんです」

「実はパーティーに参加するのはこれで4回目なんです。3回目が終わったとき、『やっぱりこんなところじゃ会えないんだ、もうだめかなあ』って。それで今回で最後にしようかと思って今日来たんですが、すごくいい人に会えました。本当に来てよかったです」

----会員になったきっかけは?

「雑誌やテレビでパーティー取材をやっていたのを見たのが1年前です。それから入会するまでかなり悩みました。やはりちょっと抵抗がありましたし、うまくいけばいいけど、だめだったらお金を捨てるようなものですから。ゼロか100かしかないですものね。それで考えた末、『損をしてもいい』と思って入会したんです」

----今日、すてきな人と会えてよかったですね

「はい!(笑) こんなにたくさん人がいるんですから、いつかは絶対会えますよね」

奇しくも、Bさんと桑本記者は同い年であることが判明。ここからマシンガントークが炸裂。

Bさん「気が付くと、回りには既婚者と年下しかいなくてー」
桑本「そうそう! 友達とか、もう子どもいますもんねー」
Bさん「そうなんですよー。結婚したくないですかー?」
桑本「したくないわけじゃないんですけど、出会うヒマがないんですよー(本当)。こういうところの会員になるのも、ひとつの手ですよねー」
白神「(桑本を指し)さっきも『登録しようかなあ』って言ってたんですよ、この人」
Bさん「そうですか? ここ、本当に私、お薦めしますよー!」

お相手のかたが「待っていてくれてるはずなので」と急いで会場に戻られたBさん。お引止めして申し訳ありませんでした。

●パーティー後半はグアム旅行が当たるゲーム大会

パーティーは後半にうつり、ゲーム大会が始まった。テーブルごとにチームを組み、テーブル対抗のイントロクイズがスタート、勝者チームにチャンスカードが渡された。続いて天井から風船が落ちてきた。風船の中にも同じくチャンスカードが入っていて、参加者はパンパン風船を割ってチャンスカードをゲット。最後にチャンスカードを手に入れた参加者同士で、決勝戦“黒ひげ危機一髪ゲーム”を行ない、最終勝者にグアム旅行がプレゼントされた。





同社広報担当の林のり子氏に話を聞いた。



「当社からは広告というものは一切出していなくて、会員の皆さんの口コミと、報道関係の取材記事のみで紹介されています。現在会員は約1万8000人で、希望するかたと出逢えて辞められるかたと、新たに入会されるかたがいらっしゃいますので、会員の入れ替わりはありますが、だいたいこの数字を保ってます。当社としては広告等を打って、この数をこれ以上大幅に増やすつもりはないんです。15年この事業をやってきて、会員になられた方は皆さんきちんとした方々だという信頼がありますので、会員の質を落としたくないんですね。また、なるべくパーティーで出逢っていただきたい。実際にお会いになったほうがよくわかりますから」

パーティー終了後、会場片隅の椅子に座っているBさんとばったり。
桑本「お相手のかたとは会えましたか?」
Bさん「今、お手洗いに行ってるんですが、もうすぐ来ます」
するとひとりの男性が登場。どうやらうわさのかたらしい。われわれは「お幸せに~!」と会場を後にしたのだった。

桑本「会員登録してみようかなあ」
白神「……マジで言ってますね」

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