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【お知らせ】アスキー、'98年度の業績を下方修正、同時にEC事業の新展開を発表

1999年04月28日 00時00分更新

文● 編集部 白神貴司

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売り上げ、利益ともに下方修正

(株)アスキーは27日、記者会見を開催し、同社の'98年度業績を発表した。それによると、売り上げは397億円で、経常利益は1億3000万円。当期利益は5000万円で、いずれも'98年11月に同社が発表した数字を下回った。とくに、経常利益、当期利益はいずれも8億円を予想しており、それぞれ6億7000万円、7億5000万円という大幅な下方修正となった。

「先行きは暗いわけではない」と語るアスキー鈴木憲一社長
「先行きは暗いわけではない」と語るアスキー鈴木憲一社長



下方修正の要因として、パソコン系出版事業に関しては、不況に伴う広告収入の減少や、店頭における在庫調整による販売減などを挙げている。また、ゲーム開発事業については、『ダービースタリオン』など複数タイトルの開発が遅れたことなどをあげている。

同社の鈴木憲一社長は、「売り上げ、利益とも下方修正となったことは残念だ。しかし、リストラが順調に進み、人件費を中心とした経費の圧縮額も、予想を7億円上回る61億円となった。株価も上昇しており、先行きは決して暗くない」とコメントした。

EC事業で新事業を展開

同社は併せて、EC(電子商取引)事業での新事業について発表した。これは、'98年12月にアスキーの子会社として設立した(株)アスキーイーシーが運営、推進する事業。アスキーの親会社である(株)CSKのグループ企業とも協力して、以下の2つの事業を中心として展開する。

・EC支援事業
これまでアスキーが提供してきたECサービス“ASCII Rapid Commerce Service(ARCS)”で培ったノウハウと、コンサルティングサービスをパッケージ化したサービスを企業向けに提供する。この事業ではすでに第1号サイトとして、(株)セガ・エンタープライゼスの『ドリームキャスト』関連のECサイト“ドリームキャストダイレクト”が本日、運営を開始している。

・ECポータルサイト事業
これは、検索サービスやニュースなど情報コンテンツの提供のほか、自動車のオンライン販売など、EC事業も含む総合サイトを構築するというもの。利益は、商品取り扱いによるマージンと、製品情報の掲載料、広告であげるとしている。アスキーイーシーでは、初年度の売り上げ目標を30億円としている。このサービスの詳細については、6月上旬に予定している記者会見で明らかにされるという。

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