このページの本文へ

IBM、ViaVoiceを利用した電話音声認識システム『ViaVoice Telephony』を発表

1999年04月06日 00時00分更新

文● 報道局 伊藤咲子

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 日本アイ・ビー・エム(株)は、連続発声認識プログラムのViaVoiceを活用した
『ViaVoice Speech Recognition for AIX』と『ViaVoice Directory Dialer』を発表した。対象は、コールセンターや企業の大代表など、顧客からの電話が多い部署や企業。

 『ViaVoice』ではマイクからの音声入力のみを認識していたが、今回発表された製品は電話回線を経由した状態での音声認識を行なう。現在の認識率は80~90パーセントで、製品の出荷開始までにチューンナップを繰り返し、さらに認識精度を向上させるという。

『ViaVoice Speech Recognition for AIX』

 『ViaVoice Speech Recognition for AIX(通称、ViaVoice Telephony for AIX)』は、電話を介した音声に対応する音声エンジンと、アプリケーションの開発キットのセットとなっている。

 ViaVoiceの発声認識プログラムを採用し、音声応答・音声蓄積を行なうIVR機能を採用したソフトウェア『DirectTalk AIX』との連携が図られている。アプリケーション開発キットを利用することで、銀行におけるテレホンバンキングや、電話によるチケット予約など、ユーザーの業態に応じたシステムを構築できる。

 必要とされるハードウェアは、同社のUNIXサーバー『RS/6000』、4GBのHDD、128MB以上のメモリー。OSはAIX V4.2.1。ほかにDirectTalk AIX R2.1が必要。本年度第3四半期から出荷を開始し、価格は標準構成で約2000万円。



 記者発表会では、銀行の振込を想定したシステムでデモを行なった。3万5000円(サンマンゴセンエン)が7万5000円(ナナマンゴセンエン)と認識されてしまうトラブルもあったが、「IBM銀行」「池袋支店」「普通口座」「アイビーエム ハナコ」といった単語をスムーズに認識することができた。同社によると、ViaVoiceのソフト同様、スピーカーを通した場合や話者の発声方法によっては、認識率が落ちる場合があるという。

『Via Voice Directory Dialer』

 『Via Voice Directory Dialer(通称、Via Voice 電話番号案内システム)』は、ViaVoiceを利用し、電話の取り次ぎ業務を無人で行なうシステム。 電話に向かって名前を発声するだけで、事前登録された相手に自動的にダイアルできる。登録できる名前は最大20万人分で、内線・外線を問わずデータベースから数秒で検索を行なう。Windows NT Workstation 4.0に対応。本年度第3四半期から出荷し、価格は約1050万円。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン