日本アイ・ビー・エム(株)は、連続発声認識プログラムのViaVoiceを活用した
『ViaVoice Speech Recognition for AIX』と『ViaVoice Directory Dialer』を発表した。対象は、コールセンターや企業の大代表など、顧客からの電話が多い部署や企業。
『ViaVoice』ではマイクからの音声入力のみを認識していたが、今回発表された製品は電話回線を経由した状態での音声認識を行なう。現在の認識率は80~90パーセントで、製品の出荷開始までにチューンナップを繰り返し、さらに認識精度を向上させるという。
『ViaVoice Speech Recognition for AIX』
『ViaVoice Speech Recognition for AIX(通称、ViaVoice Telephony for AIX)』は、電話を介した音声に対応する音声エンジンと、アプリケーションの開発キットのセットとなっている。ViaVoiceの発声認識プログラムを採用し、音声応答・音声蓄積を行なうIVR機能を採用したソフトウェア『DirectTalk AIX』との連携が図られている。アプリケーション開発キットを利用することで、銀行におけるテレホンバンキングや、電話によるチケット予約など、ユーザーの業態に応じたシステムを構築できる。
必要とされるハードウェアは、同社のUNIXサーバー『RS/6000』、4GBのHDD、128MB以上のメモリー。OSはAIX V4.2.1。ほかにDirectTalk AIX R2.1が必要。本年度第3四半期から出荷を開始し、価格は標準構成で約2000万円。
記者発表会では、銀行の振込を想定したシステムでデモを行なった。3万5000円(サンマンゴセンエン)が7万5000円(ナナマンゴセンエン)と認識されてしまうトラブルもあったが、「IBM銀行」「池袋支店」「普通口座」「アイビーエム ハナコ」といった単語をスムーズに認識することができた。同社によると、ViaVoiceのソフト同様、スピーカーを通した場合や話者の発声方法によっては、認識率が落ちる場合があるという。