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“LinuxWorld Conference Japan'99”--展示会場も予想以上の人出

1999年03月19日 00時00分更新

文● 風穴 江、報道局 清水久美子

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 18日より東京国際フォーラムで開催されている“LinuxWorld Conference Japan'99”。今回のレポートでは、各メーカーの展示ブースの模様をお届けする。

前日の身動きすらままならない“芋洗い”状態ほどではないが、2日目の今日も展示会場はなんとか歩けるというほど盛況だった
前日の身動きすらままならない“芋洗い”状態ほどではないが、2日目の今日も展示会場はなんとか歩けるというほど盛況だった



 昨日18日の来場者数は約4300人。本日は雨のせいもあってか、展示会場は、昨日の“芋洗い”状態からは、なんとか歩ける程度に解消した。

Linuxをプレインストールした日立製のマシンを販売--ぷらっとホーム

 ぷらっとホーム(株)のブースでは、『日本語red hat Linux 5.2』をプレインストールした(株)日立製作所のパソコンが出展されていた。販売するのは、Pentium II Xeon-450MHzを最大4基搭載したPCサーバー『HA8000/D260』と、B5サイズながらCD-ROMドライブを内蔵できるノートパソコン『FLORA 220』の2製品。今日19日から予約販売が開始され、製品の出荷は4月上旬に予定されている。OSのサポートはぷらっとホームが提供する。4GBのハードディスクには、2GB+2GBでWindowsとLinuxがプレインストールされる。価格は29万8000円。

Pentium II Xeon-450MHzを4CPU搭載した『HA8000/D260』 Pentium II Xeon-450MHzを4CPU搭載した『HA8000/D260』



『FLORA 220』。直接会場で予約していった人もいたという
『FLORA 220』。直接会場で予約していった人もいたという



Linux搭載のレンタルも開始--横河レンタ・リース

 日本ヒューレット・パッカード(株)(以下HP)の正規代理店を務める横河レンタ・リース(株)も出展。3月上旬からHP製のパソコンに、Linuxをプレインストールして販売している同社だが、18日よりLinuxを搭載したパソコンのレンタルも開始した。レンタル料金は、すでに動作確認済みの『Vectra XA6/200』の場合で、1ヵ月あたり4万8000円、システムインテグレーション費は1台あたり1万2000円程度。ハードのサポートに関しては、同社のグループ会社である横河エンジニアリング(株)が担当し、年中無休で受け付けるという。

日本HPのPCサーバ『NetServer』上で動くLinux
日本HPのPCサーバ『NetServer』上で動くLinux



大手システムメーカーも多数出展--IBM、NEC、富士通、サン

 ここ1週間で国内の大手システムメーカーからもLinux対応表明が相次いだが、やはりそうしたメーカー各社のブースにも人気が集まった。

 米国ではすでにLinuxサポートを発表済みだったIBMも、15日付けで日本でのLinux正式サポートのリリースが流された。日本アイ・ビー・エム(株)によるこの発表では、サーバー『Netfinity』、ワークステーション『IntelliStation』、ノートパソコン『ThinkPad』の一部モデルで『redhat Linux』の稼動をサポートし、また、データベース『DB2 Universal Database』のLinux版を第2四半期に出荷することなどが明らかにされていた。ブース担当者によれば、「ブース内でも、4日前に発表されたこのリリースの問い合わせなどが相次ぎ、思っていた以上の反響に驚いている。ただ現状では、具体的な展開は未定なこともあり、逆に混乱を招かないないための説明に苦労した」とした。

PCサーバー『Netfinity』上でLinuxが動作していた
PCサーバー『Netfinity』上でLinuxが動作していた



日本電気(株)のブースでは、『Express5800』シリーズでLinuxを見ることができた
日本電気(株)のブースでは、『Express5800』シリーズでLinuxを見ることができた



サン・マイクロシステムズ(株)のブースでは、SPARC対応Linux(UltraPenguin)も展示
サン・マイクロシステムズ(株)のブースでは、SPARC対応Linux(UltraPenguin)も展示



 当初は、セミナー中心のイベントとして企画されていたものの、準備段階で想定以上の出展希望があり、ふたを開けてみれば、会場に溢れるほどの来場者が殺到した。例えば、『日本語redhat Linux 5.2』を18日に発売した(株)五橋研究所(Laser5)のブースでは、1500部用意した同製品のパンフレットが2時間でなくなり、本日は急遽モノクロのコピーを配布するという状態。出展関係者からはWindowsのイベントよりも熱心に質問する積極的な来場者が多かったという声も聞かれた。

 次回のLinuxWorldは今年の12月9日から11日に予定されているが、場合によっては時期を早めて開催することも検討しているという。

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