18日(現地時間)、独ニーダーザクセン州ハノーバーのハノーバーメッセにおいて、ドイツ産業見本市(株)が主催する、世界最大規模の情報/通信テクノロジー見本市“CeBIT
99”(セビット)が開幕した。会期は18~24日。
CeBITは、'70年から始まった国際見本市で、毎年開催されている。'96年に家電関係の部門を“CeBIT
HOME”(隔年開催)として独立させたあとも、出展社数、来場者数とも伸び続けている。今年の出展社数は7341社で、開催国のドイツ企業以外では台湾、アメリカ、イギリスの順で出展社が多い。日本からも44社が参加している(現地法人からの出展は除く)。
昨年の入場者数は68万人を数え、今年は70万人を超えると言われている。日本やアメリカで開かれる見本市と違うのは、一般の参加者の割合が少なく、8割以上は専門バイヤーなどの企業関係者で、各ブースでは活発な商談が行なわれる。
会場内に数カ所ある入り口の1つ。駅の自動改札のような設備があり、チケットを通すと入場できるようになっている。各入り口のそばには、来場者のコートなどを預けることができる大きなクロークも用意されている |
会場のハノーバーメッセは、千葉の幕張メッセの10数倍の規模で、敷地内には銀行や駅(市電/ドイツ鉄道)、教会、TV/ラジオ局などがある。広い会場内の移動には、6路線の電気駆動バスが無料で運行されている。
今回の見どころは3つ
CeBIT 99の見どころとしては、各社の新機種投入で活気づいている携帯情報端末、Pentium
III Xeon発表直後というタイミングでのPCサーバー、Linuxに代表されるWindows以外のプラットフォームの動きなどがあげられる。
なお、開催前日の17日夜に行なわれた前夜祭では、昨年のコール首相に続き、ドイツのヘルツォーク大統領が挨拶した。また昨年から企業トップによるスピーチも行なわれるようになったが、米サン・マイクロシステムズ社のマクネリ(McNealy)会長兼社長兼CEOが選ばれた(昨年はIBMのガースナー会長)。マクネリ氏は、所々でマイクロソフトを揶揄するジョークを交えるいつもの調子でスピーチしたが、話のポイントはやはり“Java”で、先日の英シンビアン社やNTT移動体通信網(NTTドコモ)との合意に触れ、携帯電話を聴衆に示したり、PCカードサイズの“Javaカード”(それ自体Javaの動作するコンピューター)を示し「この“Javaカード”は、初代Apple
IIよりもパワフルだ」と述べ、会場を埋めた聴衆にJavaのスケーラビリティーの高さをアピールしていた。