LinuxWorld Conferenceでは、3日には46の、4日には40のセッションが開催されている。ここでは、3日午前9時(現地時間)から米オラクルのJamshed
Patel氏が行なった“Experience Porting Oracle to Linux and What Oracle Needs from
Linux”というセッションについて簡単に報告する。
Patel氏はLinux版の『Oracle8』を簡単に紹介した後、動作を確認している各ディストリビューションのバージョン(カーネルバージョン、glibcのバージョン)などを示し、その後、現在のLinuxに欠けている次の機能を指摘した。
・2GB以上のファイルシステム
・rawデバイスのサポート
・非同期I/O
・スケーラブルなSMP
・高速なインターコネクト
・共有ストレージのサポート
・post-waitドライバ
上記の機能はいずれも大規模データベース構築のために必須の機能と考えられ、現在のLinuxの弱い部分でもある。今後、より高性能なRDBMS(リレーショナルデータベース管理システム)の実装がLinuxでも求められるが、その時上記の機能をLinuxのカーネルがサポートする必要がある。
このセッションでは会場のLinuxハッカーと壇上のPatel氏との間で、技術的な問題について突っこんだ質疑応答が繰り広げられ、興味深かった。