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【Intel Developer Forumリポート Vol.5】Intelが“Geyserville”をデモ

1999年02月25日 00時00分更新

文● 報道局 河村康文

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モバイル/ハンドヘルド製品担当マネージャー兼副社長のRobert Jecmen氏。0.18ミクロン製造プロセス、モバイルPentium III、Geyservilleというトライアングルが、デスクトップPCと同等の性能とユーザビリティを提供するというのが同氏の主張。
モバイル/ハンドヘルド製品担当マネージャー兼副社長のRobert Jecmen氏。0.18ミクロン製造プロセス、モバイルPentium III、Geyservilleというトライアングルが、デスクトップPCと同等の性能とユーザビリティを提供するというのが同氏の主張。



●GeyservilleはモバイルP3-600MHzで

 Intel Developer Forum2日目の24日、同社モバイル/ハンドヘルド製品担当マネージャー兼副社長のRobert Jecmen氏がキーノートスピーチに立ち、“Geyserville”テクノロジーのデモンストレーションを行なった。

 GeyservilleはノートPCとデスクトップPCのパフォーマンスギャップを埋める技術として前回のIDFでも触れられていたもので、ACアダプタ使用時にはCPUを高クロックで動作させ、バッテリー駆動時には動作クロックを落とし、消費電力を抑えるというスイッチングを自動的に行ない、使用状況に応じてユーザーにパフォーマンスとバッテリーライフを提供しようというソリューションだ。

 デモは最初、300MHzのノートPCと500MHzのデスクトップPCを使って3D Studioで作ったムービーを動かして比較するという形で始まり、実はそのデスクトップPCは紙の箱でできたダミーで、中からノートPCが現れるという趣向。ACアダプタ接続時には500MHzで動作し、ACアダプタをはずすと自動的にクロックが400MHzに落ちる。

 GeyservilleはPentium IIIベースのノートPCで利用可能で、そのマキシマム・パフォーマンスモードでは600MHzで動作し、バッテリー最適化モードではパフォーマンスを80%、電力消費を60%カットするというスイッチングがダイナミックに行なわれるという。

●440MXは'99年前半に登場

 Jecmen氏はさらに、IntelがモバイルCeleronで提供している1500ドル以下のボリュームセグメントのノートPCについて触れ、north-bridgeとsouth-bridgeを共に統合化した「440MX」チップセットを本年前半にリリースする計画であることを明らかにした。

 440MXはIntel Mobile Daughter Card Spec. 1.0対応で、ソフトウェアオーディオ、ソフトウェアモデムをサポートし、ローコストノートPC、ミニノートPC用のソリューションとなるチップセットと位置づけられている。

●0.18モバイルPentium IIは'99夏

 Jecmen氏はモバイルPC用プロセッサについても触れ、Intel初の0.18ミクロンプロセス技術を使ったプロセッサは'99年中頃に登場する433MHzのモバイルPentium IIとなる予定で、100MHzフロントサイドバスクロックをサポートすると述べた。

 同氏によると、0.18ミクロンプロセス技術を使った場合、0.25ミクロンプロセスのCPUと比べて同一動作クロックで消費電力が50%セーブできるという。従って、0.18ミクロン製造プロセス、モバイルPentium III、Geyservilleという3者による技術的トライアングルが、デスクトップPCと同様のパフォーマンスとユーザビリティを提供すると強調してスピーチを締めくくった。

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