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【MACWORLD Expo/Tokyo '99】世界最大のMac専門開発チームを抱えています---米Microsoft社Ben Waldman氏を囲む記者懇親会

1999年02月22日 00時00分更新

文● 報道局 伊藤咲子

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 マイクロソフト(株)は17日、MACWORLD Expo/Tokyo'99が開催されている千葉・幕張のホテル ザ・マンハッタンにおいて、米マイクロソフト社のベン・ウォールドマン(Ben Waldman)氏と報道関係者の懇親会を開催した。ウォールドマン氏はMacintosh Business Unitのゼネラルマネージャーを務める。また、Macintosh用『Internet Exproler』/『Outlook Express』のプロダクトマネージャー、リチャード・クラドック(Richard Craddock)氏も同席した。

Macintoshプラットフォームの開発チームとしては、世界最大規模

 ウォールドマン氏が所属するMacintosh Business Unitは、Macintoshに特化した開発を行なう200人体制のチームで、今年開設2年目を迎える。Macintoshプラットフォームの開発チームとしては、米Apple社を除き、世界でも最大規模だという。「かつては、マイクロソフト社内においてWindowsユーザーの圧倒的な数のなかに、Macintoshユーザーの声は埋もれていました。しかし、市場の後押しもあり、Macintosh開発専門ユニットを作りました。現在『Internet Explorer』 、『Outlook Express』、『Office』は同じチーム内で開発しています。そのため、Macintosh製品すべてに対して横断的なアイディアが出せ、マーケティングや技術面での連携効果があります」とウォールドマン氏は言う。

右がベン・ウォールドマン氏、左がリチャード・クラドック氏
右がベン・ウォールドマン氏、左がリチャード・クラドック氏



最初からMacintoshプラットフォーム用として設計/開発

 例えばOfficeシリーズに関しては、Windows対応の『Office 97』、Macintosh対応の『Office 98』、Windows対応の『Office 2000』と、プラットフォームを交互にしてリリースされている。ウォールドマン氏は、「他社のように、Windows用に開発したソフトを、そのままMacintosh用に移植する、ということはしておりません。例えば『Office 98』にしても、Macintoshプラットフォーム用としてはじめから設計/開発を行なっています」と語る。

 『Office 98』の販売本数は、日本では16万本、ワールドワイドで150万本とのこと。『Office 2000』のMacintosh版は発売しないのかという質問に対しては、『Office 2000』はWindows用に開発されたものであり、Macintoshにそのまま移植することはないと答えた。

『InternetExproler 4.5』と『OutLookExpress 4.5』

 MACWORLD Expo来場者には『InternetExproler 4.5 Macintosh Edition 日本語版』のCD-ROMが無償で配布された。同社によると、アメリカではリリース後1ヵ月で約50万人が『InternetExproler 4.5』をダウンロードしたという。ウォールドマン氏は「優れた日本語サポート機能を作りたいと考えています。夏期にリリースが予定されている『InternetExproler 5.0 日本語版』には、振り仮名(ルビ)機能を搭載します」と述べた。

 また、『InternetExproler 4.5』と同時リリースされた『OutLookExpress 4.5』に関して「なぜHtmlデフォルトがスタンダードなのか」という質問が出た。設定の変更も可能だが、iMacでインターネットを始めるような新規ユーザーにとっては不親切ではないかという趣旨の質問だ。この問いに対しては、リチャード・クラドック氏が解答。「わが社では、技術が標準になる前に、早足に採用してしまう傾向があります。このことに関しては、貴重な意見として検討させていただきます」と語った。

配布されたCD-ROM 配布されたCD-ROM



 そのほか、記者団から寄せられた質問とそれに対するマイクロソフト側の解答を一部紹介する。

---Netscape社の製品より大きなシェアを獲得するようになった理由をどう考えているか

「Macintosh専門の開発チームが、Macintoshプラットフォーム用のソフトを開発するという姿勢が理由でしょう」

---Windows版はともかく、Macintosh版の『Internet Explorer』や『Outlook Express』を無料で配ることは、マイクロソフトにとってデメリットなのではないか

「まず、第1の理由としてビル(Bill Gates、同社CEO)が“無料”と決めているからです。第2に、インターネットを利用する上で、ブラウザーは必須の道具となりますので、巡り巡って、マイクロソフトの営業効果にも繋がるでしょう」

iMacパワーアップキャンペーン開始

 なおマイクロソフトは、新『iMac』発売を記念し、iMacパワーアップキャンペーンを26日から開始する。旧バージョンのOfficeユーザーおよびiMacの所有者/新規購入者を対象に、『Mac Office 98 アップグレードパッケージ』を優待価格で販売するというもの。同ソフトの通常価格は6万8800円で、キャンペーンによるアップグレードパッケージの推定小売価格は4万1200円。

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