スティーブ・ジョブズ氏による基調講演では期待されたコンシューマー向けノートの発表は行なわれなかったが、18日の夜に開催されたMac
Fan Partyの席上において、アップルコンピュータ(株)社長の原田永幸氏は「新しいコンシューマーノートは、現行のPowerBook
G3がある数に達した段階に発表できるだろう」と語った。
主催者のIDGによれば、初日の来場者数は5万3498名。MACWORLD
Expo/Tokyo'98の初日来場者数が3万5405名だったことに比べると51パーセント増と大幅な増加をみせた。
ジョブス効果による“大入り”となった初日だったが、残り2日でどの程度集客できるかが主催者と出展社にとって正念場だったと言える。そしてフタを開けてみると2日目は5万3866名、3日目は5万7304名となり、初日を上回る好調な数字を記録することとなった。
来場者のお目当ては、発表されたばかりの5色iMacだ |
●会場は5色のiMacカラーで埋め尽くされた
初日の18日は、展示会場は基調講演終了後も近年のMACWORLD Expo/Tokyoにはないほどの盛り上がりを見せた。出展面積は3ホール(実質的には2ホールか?)と幕張メッセで行なわれるイベントとして決して規模は大きくないが、各ブースの力の入れようやそれを包む来場者の熱気が、それを感じさせないほどだった。会場中央に配されたアップルコンピュータの巨大なブースには、相当な台数を投入した5色のiMacやさまざなソリューションとともにG3 Macが展示されていた。その様をブースの上から俯瞰すると、まるでキャンディボックスをひっくり返したようにも見えた。
色鮮やかなiMacが並ぶアップルブースは、まさしくキャンディボックスのようにも見える |
●多くのバリエーションが見られたプリンター関連
興味深いのは、この『キャンディ』があちこちに散らばるようにiMacやG3
Macのカラーを模した参考製品が多くみられたことだろう。iMacのボンダイブルーをイメージした製品は、Panasonic/IMATIONのSuperDiskなどがあるが、プリンターメーカー3社が参考出品ながら5色を揃えて出品した。アルプス電気(株)は、普通紙にフォトクォリティーでプリントできる『MD-5000』を5色揃えて展示。
5色揃った『MD-5000』 |
同社ではこのMD-5000のバリエーションとして、PostScript 3対応のプリンターとして使用できる『Micro
Dry RIP 2.0J for MD-5000』も出品。他社ではプリンタードライバーのPostScript
3対応が遅れているところも多く、某社のネットワークプリンターを利用しているというデザイナーの来場者は、「大変興味が深いですね」と語っていた。
『Micro Dry RIP』はローカルではなくネットワークプリンターとして使う必要がある |
同様に日本ヒューレット・パッカード(株)では、4月発売予定のiMac対応プリンター『HP
DeskJet 895Cxi/880C』を出品。同製品は、トップカバーを5色に変更したもので、参考出品ではあるが、来場者の反応は上々とのこと。担当者によれば「実現に向けて検討していきたい」とのことだ。
色使いはアクセント程度のものだが、やはりインパクトがある |
また、(株)沖データは、5色揃えたA4ページプリンター『MICROLINE 8w』を参考出品。このMICROLINE
8wに対応した『USB プリンタケーブル for iMac』も同時に出品した。すでにWindows版は発売されており、発売時期は確定していないそうだが、春には販売したいとのこと。Windows版の価格は6000円だとのことで、iMac版も同様の価格設定がなされるだろう。
iMacよりもさらに徹底されている色使い、ここまでくると迫力ありすぎ? |
●入力機器には目立つもの少なし
プリンターを中心に出力機器はさまざまな形で充実していたが、スキャナーやデジタルカメラといった入力機器についてはそれほど見るべきものが少なかった。そうした中、富士写真フイルム(株)が、先だって発表されたばかりの『FinePix2700』を中心にさまざまなデジタルカメラのラインナップを出品していたのが目立っていた。FinePix 2700は、230万画素CCDを搭載したデジタルカメラ。発売は3月4日で価格は9万4800円を予定している。また、同時に発売されるスマートメディア専用のUSB対応イメージメモリーカードリーダー『SM-R1』(価格1万2000円)も出品されていた。
『SM-R1』はWindows/iMac両対応で、USBケーブルを付属する |