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コンパック、最大6ノードのクラスターシステムを構築できる『PDC/O1000』を発売

1999年02月22日 00時00分更新

文● 報道局 清水久美子

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 コンパックコンピュータ(株)は、最大6ノードのデータベースクラスターシステムを構築できる『コンパック パラレル データベース クラスタ PDC/O1000』を発売する。

『ProLiant 1850R』 『ProLiant 1850R』



 『PDC/O1000』は、日本オラクル(株)のWindows NT版『Oracle8 Enterprise Edition R8.0.5』と『Oracle Parallel Server』(以下OPS)を用いて、コンパックの『ProLiant』を利用したハイエンドクラスターシステムを構築するもの。2~6ノードからなるWindows NTベースの同社のサーバークラスターにおいて、オラクルのデータベースを共有できる。『OPS』を搭載した『ProLiant』としては初めての製品となる。

 各ノードは、Windows NT Serverを搭載したハイエンドモデル『ProLiant 6500』シリーズ(Pentium II Xeonを4CPUまで搭載可能)、またはミッドレンジモデル『ProLiant 1850R』シリーズのいずれかが2~6ノードで構成される。最大6ノードの構成が可能で、1ノードがダウンした場合でも、他の複数ノードで処理を引き継ぎ負荷を分散できる。フェイルオーバー時における残りのデータベースへの移行も、大幅に性能を低下させることなく対応できるという。また、ノード間は、『Netelligent 100Base-TX Ethernetスイッチ』で接続される。また、ストレージシステムは、9.1GBのHDDを10個と、ファイバチャネルアレイコントローラーを内蔵した『ファイバチャネルアレイキット』を最大10台まで接続できる(1.4TBまで拡張可)。

 『PDC/O1000 Ethernet クラスタキット』は、コンパックがパラレルデータベース用に開発した『OSD(Operating System Dependent)ソフトウェア』を含むキット。『OSD』は、『OPS』、Windows NT Serverおよび、ProLiantサーバー間のインターフェースを提供し、各ノードの動作や障害時の復旧処理などを管理できる。

コンパックコンピュータ(株)エンタープライズ製品本部 畠中有道本部長 コンパックコンピュータ(株)エンタープライズ製品本部 畠中有道本部長



 同社エンタープライズ製品本部の畠中有道本部長は「『PDC/O1000』は我が社の高可用性製品の中でも、大規模データベース、ERP、トランザクション処理など高性能かつ、ミッションクリティカルな用途に向けた最もハイエンドな位置付けとなるもの。“コンパック、日本タンデムコンピューターズ(株)、日本ディジタル・イクイップメント(株)”の3社が合併して得たノウハウを結集して、NTクラスターに必要とされる“拡張性”、“信頼性”、“ハイパフォーマンス”に対応していく。2001年にはNTクラスターはNTサーバー市場全体の5分の1を占めるようになると言われている。こうした市場に日本オラクルの製品に対応していくことで、より実用性に富んだ製品を投入していきたい」とした。

日本オラクル(株)製品統括部統括マネージャ 佐藤聡俊氏 日本オラクル(株)製品統括部統括マネージャ 佐藤聡俊氏



 また、今回の発表には日本オラクル(株)製品統括部統括マネージャの佐藤聡俊氏も出席。同氏は『OPS』に関して、「1つのノードが停止しても、他のノードで対応できる“スイッチバック”をシステム側でサポートすることで、より信頼性を高めることができる」とし、企業内の部門ごとのシステムを統合するような大規模データベースに対応できることを強調した。

 価格は『ProLiant 1850R』を採用した4ノードの標準システムが2136万4000円から。また、このシステムを構築するためのソフトウェアキット『パラレル データベース クラスタ PDC/O1000 Ethernet クラスタキット』も発売する。価格は8ユーザーライセンスで40万円から。両製品とも3月上旬に出荷を開始する。

 今後の予定としては、『PDC/O1000』のハイエンドシリーズにおいて8ノードクラスターにも対応していくほか、『Oracle8i』にも夏以降を目処に対応していく。そのほかタンデムが販売していた『CS 150』の後継機も発売していくとしている。

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