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『家電がPCを介さずに直接ネットワークにつながるようになる』――サンConsumer & Embeddedのマーク・トリバー=プレジデント

1999年02月17日 00時00分更新

文● 報道局 山本誠志

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 米サン・マイクロシステムズ社Consumer & Embeddedのプレジデント、マーク・トリバー(Mark Tolliver)氏が来日し、記者会見した。マイクロソフトの構想ではパソコンが不可欠だが、サンの構想ではパソコンが不要だと強調した。

 会見では、まず日本サン・マイクロシステムズ(株)代表取締役会長の本田敬吉氏が以下のように語った。

“ユーティリティモデル”を商売の中心にする

「現在のサンの主力はワークステーションですが、将来は“ユーティリティモデル”が間違いなく主流になります。ここで言うユーティリティモデルとは、コンピューターが電気や水道のように、手軽に安くアクセスできるようになるという思想です。ユーティリティモデルを実現するための解答が“Java”であり、“Jini”なのです」

サンConsumer & Embeddedのプレジデント、マーク・トリバー氏
サンConsumer & Embeddedのプレジデント、マーク・トリバー氏


 続いて、マーク・トリバー氏が以下のように語った。
「これからはインターネットを使うデバイスがどんどん増えていきます。車やテレビ、家電、PDA、スマートカード、医療機器などがすべてネットワークの中に入っていきます。それらはPCを使わなくても、直接ネットワークに接続できるようになるのです。ネットワーク上でのサービスが、簡単に提供されるようになれば、仕事や生活が根本的に変わります。そういう世界を実現するために、サンは家電や他の業界との架け橋になっていきたいと考えます」

サンの技術はパソコンを必要しとしない

「サンでは、JavaとJiniという2つの技術を掲げています。最近、“サンのJiniとマイクロソフトのユニバーサルPnPはどう違うのか?”と質問されることが多いのですが、マイクロソフトの技術はパソコンの接続を簡単にするものであり、サンの技術はパソコンを必要としない点が違います。すべてのデバイスがピア・ツー・ピアでコミュニケーションできるのです。たとえば、デジタルカメラとプリンターが、パソコンを介さずに直接会話する。デジタルカメラで撮影した画像を、直接プリンターから出力できるのです。このときパソコンは必要ありません」

「すべての人は、無償でJavaの開発を始めることができます。サンのサイトから無料で開発環境をダウンロードすることができるのです。1年後には、250以上のJavaデバイスが開発中になっていると予想します。そして、そのころには、JavaTVによってインタラクティブなコンテンツ提供が始まり、100万枚のスマートカードでJavaテクノロジーが使われていることでしょう」

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