スウェーデンのERPベンダーであるインテンシア社の日本法人、インテンシアジャパン(株)は16日、記者会見を開催し、同社が販売しているERP(Enterprise
Resource Planning)パッケージの最新版として、『Movex(ムーベックス) V.11』を発表した。
インテンシア社プレジデントJohan Berg氏 |
『Movex V.11』は、財務管理、マーケティング、人事、商品の品質および保守管理などのバックオフィスから、販売、受注管理、営業サポートなどのフロントオフィス、および製造、配送、ユーザーサポートなどの顧客対応部門にまたがる企業の各業務をサポートするツールをパッケージ化した製品群で構成される。
『Movex V.11』は、システム導入に際してユーザー企業の業務を分析するためのツール『Implex』と、システムのカスタマイズをサポートする『Enterprise
Process Manager』が付属する。ユーザーは、『Movex V.11』の中から、自社のシステムに導入するツールを選択し、それをカスタマイズして導入することになる。同社では、導入に際してのコンサルティングサービスも提供するという。
『Movex V.11』は、従来のバージョン『Movex V.7』以降で提供されている開発環境と互換性をもつ『Movex
V.11 ThisGeneration』と、Javaによって開発された『同NextGeneration』の2種類のバージョンが提供される。対応プラットフォームが異なること以外、両バージョンに差異はない。
同社によれば、『Movex』シリーズはこれまで、IBMのAS/400サーバー上での使用を前提に開発してきたが、マルチプラットフォーム言語であるJavaをサポートしたことでターゲットとなるユーザー企業を拡大できるとしている。
システムは、サーバーがWindows NT4.0 Server、クライアントはWindows
3.1/95/98に対応する。導入価格はユーザーの規模やカスタマイズによって異なるが、製造業の部門単位で導入した場合で1000万円程度からとなる。日本国内での販売開始時期は'99年末ごろになるという。
インテンシア社のプレジデントJohan Berg(ヨハン・バーグ)氏は、「『Movex
V.11』は、製紙業や家電、製薬、食品、鉄鋼など、幅広い産業に対応できる製品だ。また、マルチプラットフォームのJavaをサポートしたことで、ユーザーのカスタマイズがさらに容易になったと思う。現在インテンシア社は、ヨーロッパで第3位、全世界でも第8位のERPベンダー。日本でもパートナー企業と協力してシェアを獲得したい」と語った。