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ハンドヘルドPCなどの電池寿命が10倍以上に--日立がシステムLSIのスタンバイ電流低減技術を開発

1999年02月16日 00時00分更新

文● 報道局 佐藤和彦

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 (株)日立製作所は、200MHz以上のシステムLSIのスタンバイ時の漏れ電流を低減する低電力回路技術を開発した。同社が開発したのは、“インピーダンス切り替え型基板電圧制御技術”と“電源電圧制御技術”という2つの技術で、ハンドヘルドPCなど200MHzの高速性能を持つ携帯情報機器において、電池寿命を従来の10倍以上に伸長できるという。



 “インピーダンス切り替え型基板電圧制御技術”は、LSI中に配置した多数の微少な半導体スイッチで、トランジスターの基板端子に与える電圧を通常動作時とスタンバイ時で切り替えることで、動作時の基板インピーダンスを定価させる技術。電源電圧制御技術”は、“インピーダンス切り替え型基板電圧制御技術”に同期して、スタンバイ時のLSI電源電圧を動作時よりも低くする制御技術。

 この2つの技術により、同社のRISCプロセッサー『SH-4』(1.8V、200MHz動作)の漏れ電流量を1300マイクロアンペアから2マイクロアンペアにまで低減することを確認したという。これらの技術は、LSIの規模がかわっても使用できる汎用的な技術のため、設計変更しなくても同社のASIC『HG75Cシリーズ』にも適用できるという。

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