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S3、日本で『Savege4』の発表会を開催

1999年02月08日 00時00分更新

文● 報道局 佐々木千之

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 日本エス・スリー(株)は8日、東京・新宿のパークハイアット東京において、同社の新グラフィックアクセラレーターチップ『Savage4』の発表会を開催した。

『Savage4』
『Savage4』



 Savage4は、128bitスーパーパイプラインアーキテクチャー、AGP4倍速対応、DirectX 6対応テクスチャ圧縮(S3TC:S3 Texture Compression)、32bit3Dレンダリング、シングルパス・マルチ・テクスチャリング、シングルサイクル・トライリニア・フィルター、デジタルフラットパネル対応(SXGAまで)、32MBフレームバッファーサポートなどの特徴を持つ。そのほか、DVD再生機能の一部をハードウェアでサポートし、TV出力も可能となっている。米国では1日に発表された製品。

 Savage4チップには『Savage4 PRO』と『Savage4 GT』の2種類がある。ミッドレンジパソコン市場をターゲットにしたSavage4 PROは、上記のSavage4の特徴すべてを備え、143MHzのメモリークロックをサポートする。また、エントリーレベルパソコン市場をターゲットとするSavage4 GTでは、AGPは2倍速、フレームバッファーは16MB、メモリークロックも125MHzまでのサポートとなる。本格的な量産出荷は’99年第2四半期からという。1万個ロット時の価格は、Savage4 PROが25ドル、Savage4 GTが22ドル。

 発表会で挨拶した、米S3社のケン・ポタシュナー(Ken Potashner)社長兼CEOは、先に発表された米インテル社との10年間のクロスライセンス契約をはじめとする、戦略的パートナーシップや、マイクロソフトのDirectX 6で、S3社のテクスチャー圧縮技術が採用されたことなどを挙げ、同社の優位性を強調した。今後の製品の方向性として、グラフィックスチップをNorth Bridgeと統合した製品(Savage NB)を計画しており、さらに将来はSouth Bridgeも統合することも考えていると述べた。

S3の業界内の位置づけについて説明する、ケン・ポタシュナー社長兼CEO S3の業界内の位置づけについて説明する、ケン・ポタシュナー社長兼CEO



 (North Bridgeのような)システムチップと統合された製品の生産に関しては、今後数週間以内に、パートナーとの発表が行なわれる予定であるという。このようなシステムチップと統合された製品は、低価格パソコンやノートパソコンなどへの採用を見込んだものと考えられる。

 また、グラフィックチップメーカー米3Dfx社による、グラフィックカードメーカー米STB社の買収について、記者の質問を受けたポタシュナー社長兼CEOは、「3Dfx社はグラフィックカードメーカーにはチップを提供しないという選択をしたのだと思うが、これで得をするのはS3社だ。現在大手グラフィックカードメーカー5社のうちの2社からSavage4の採用を決めてもらっている」と述べた。

 S3社全体の今後の製品ラインナップとしては、’99年はミッドレンジ向けには『Savage4』、ハイエンド向けには『GX4』を投入。2000年にはGX4の後継『GX4+』がミッドレンジ向けに、またSavage4の後継の『Savage NB』をエントリー向けにそれぞれ予定していることが明らかにされた。

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