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AOLジャパンが『AOL4.0』の無償配布を開始、ブラウザーはIE4.0を搭載

1999年01月21日 00時00分更新

文● 報道局 佐藤和彦

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『AOL4.0』を使ってAOLのメインメニューを開いたところ。26日から配布されるAOL4.0はWindows 95版でWindows 3.1には対応しない。MacOS対応版(現在β版)は春以降のリリースになる。また“フォトメール機能”はAOLユーザー同士でのみ利用可能
『AOL4.0』を使ってAOLのメインメニューを開いたところ。26日から配布されるAOL4.0はWindows 95版でWindows 3.1には対応しない。MacOS対応版(現在β版)は春以降のリリースになる。また“フォトメール機能”はAOLユーザー同士でのみ利用可能




●『AOL4.0』の発表とユーザーのプロフィールを紹介

 AOLジャパン(株)は、同社のパソコン通信用ソフトの新バージョン『AOL4.0』を発表、26日に無償配布を開始する。新バージョンでは、ポータル画面を一新。日本語や英語だけでなく、フランス語、ドイツ語のコンテンツも利用できる“グローバル・コネクティビティー”機能、電子メールにデジタル画像を貼り付けて送受信が行なえる“フォトメール機能”などが新たに搭載された。

 ただ、インターネットブラウザーについては、IE4.0を搭載しており、同社では、「昨年11月に米AOLが、米ネットスケープ・コミュニケーションズ社と買収に合意しているが、ブラウザーを米マイクロソフト社のIEからNetscape Comunicatorに切り替えることは当面はない。AOLのユーザーは大半がビギナーのため、急にブラウザーやソフトを切り替えて無用な混乱を招くつもりはない」としている。

 また、本日の記者発表では、佐藤英丸AOLジャパン社長が、AOLの会員に関する報告を行なった。これによると、AOLジャパンの会員は、1月7日に20万人を突破したという。'97年4月のサービス開始以来、1年目の'98年4月に10万人、'98年10月に15万人を突破しており、会員数の増加ペースは徐々に上がっているという。また、AOLジャパンのユーザープロフィールも紹介。ユーザーの6割がインターネット歴1年未満、95パーセントが自宅からの利用者、5割以上が複数の“スクリンーネーム(ハンドル名)”を使いわけている。ユーザーの8割が20代、30代で、女性の比率は約3割、男性の平均年齢は33.1歳、女性の平均年齢は29.4歳であったという。

●AOLと他社との関係について



 発表後の質疑応答では、ネットスケープとの関係、米サン・マイクロシステムズ社との提携の狙い、ロータス社との提携など、AOLと他社との関係に関する質問が相次いだ。これらの質問に対するAOLジャパンとしての回答は以下のとおり。

「ネットスケープとの関係については、現在米国で両社が契約の細部をつめている段階なので、いまお話できる情報は何もない。ただ、AOLはこれまでもマルチブランド戦略をとっており、たとえば買収した米コンピューサーブ社がそのまま事業を継続しているように、ネットスケープもそのまま企業として存続することになる。日本法人同士が合併する可能性は低いだろう」

「米サン、米ネットスケープとの提携には3つの狙いがある。1つ目は、AOLは家庭からのアクセスは多いが、オフィスからのアクセスは少ないので、米ネットスケープなどのネットセンターを軸にしてこの面を強化する。2つ目は、AOLの画面上で商品の売買から決済までできるようにしたいという要望が、会員からも業者からも多く、この技術の開発を進めていく。3つ目は、現状のAOLでは、パソコンからしかアクセスできないので、携帯情報端末やセットトップボックスを利用してアクセスできるようにする。米サンと3年間の技術協力期間中にこれらの3つを実現したい」

「ロータスとの提携については、先日米国で発表があったばかりで、まだ何も情報はない。日本で何をするのかも聞いていない」

 また、最近ネットワークが関係する犯罪が増えていることに関する質問も出た。この点に関しては、「AOLで人気のあるコンテンツの1つに出会い系という、恋人や友人を捜すものがあり、すでにAOL会員同士の結婚は10組誕生している。AOLでは、出会い系のコンテンツを利用する際のアドバイスをユーザーに行なっている。たとえば、出会い系のコンテンツを利用する場合には、普段使っているスクリーンネームではないものを利用し、ネットストーカーに狙われたら、すぐそれを削除する、というように安全対策をユーザーにアドバイスしている。また、年中無休で、オンライン100番を開設しており、クレームやトラブルには常に対処できる体制を構築している。ユーザーの安全確保については万全の体制をとっている、と自負している」と回答している。

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