カナダのブリティッシュコロンビア州バンクーバーにて10日より13日まで(現地時間)、“COMDEX
Canada West '99”がVancouver Trade & Convention Center,British Columbiaで開催されている。
会場のVancouver Trade & Convention Center,British Columbiaはカナダプレイスという万博会場の跡地の中にある。周囲が海に囲まれたすばらしいロケーションだ |
ボイスメールを含めたトータルな高速ネットークを--3Com社のEric Benhamou氏
初日キーノートは3Com社のCEO Eric Benhamou氏が講演。朝9時からの開催に大勢の人たちがつめかけ、会場はほぼ満席状態となった。“The New Economy and Converged Networks”と題された講演内容で氏は、高速ネットワークによる情報交流がもたらすビジネスの可能性などを語った。会場はほぼ満席状態 |
その中で氏は、“Voice & Data”としたボイスメールを含めたトータルな高速ネットークの構築を高品質で提供するといった話や、ノースカロライナ州の大学でParmIII(3)を利用した掲示板システムなどを紹介。途中、Benhamou氏のプレゼンテーション画面が表示されなくなるというアクシデントはあったが、今後はカナダ独自の文化性に着目したいというコメントで講演を締めくくった。
大型で頑丈、大画面のノートパソコンが目立つ
パナソニックカナダではヘビーデューティー仕様のノートパソコンが出展されていた |
エキシビション会場では、地元企業の出展が目立ち、大型ブースも3Com社やマイクロソフト社、ソニー、アドビシステムズ社などの数社であった。しかも3COM社やマイクロソフト社は、OEMや関連企業との共同出展というスタイルである。全体としてはネットワーク関連のプロダクト製品の出展が中心となった。ビジネスよりもコンシューマー向けのショーといった内容で、フレンドリーな雰囲気を醸し出していた。
アドビシステムズ社のブースでは、先日買収したGolive社の製品デモも行われていた |
プロダクトとしては、サーバーマシンやノートパソコンなどが展示。ノートパソコンについては、小型軽量より大型で頑丈、大画面といった製品が目立っていた。また、Linuxやアップルコンピュータ社などのユーザーグループのブースが来場者の人気を集めていた。
マイクロソフト社のブース |
Xircoms社のPC Card RealPort |
おもしろいところでは、今年12月にオープンする“Western Cyber
Center”だ。いわば中小規模のデジタル系企業向けオフィスビルであるが、無線による高速回線環境が整えられており、周囲には研究開発や教育施設なども併設される予定だ。日本ではこうした施設は、インキュベーター施設として国や第3セクターが運営している場合が多いのだが、こちらは中国資本ベースの完全民営体制になるという。
高速回線が比較的安価で手に入るバンクーバーでは、デジタル系のビジネスも少しずつ芽を吹き始めている。税制面でのハードルはあるが、100カナダドルもあれば新規事業を始められるそうだ。今後は、アメリカ以上の他民族性とユニークな文化を背景にしたビジネスが登場してくるかもしれない。