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日本HP、企業向けにSAP R/3運用アウトソーシングサービスを発表

1999年01月13日 00時00分更新

文● 報道局 白神貴司

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 日本ヒューレット・パッカード(株)は11日、SAPジャパン(株)*1)のERP(Enterprise Resource Planning:統合業務パッケージ)*2)『SAP R/3』の導入、運用をサポートするサービスを発表した。この『SAP R/3運用アウトソーシング・パッケージ』は、企業がSAP R/3を導入する際に必要なコンサルティング、システムの設計、導入後のメンテナンスなどを統合的に提供するもの。

 SAP R/3は人事、財務、物流など、企業の主要な基幹業務に対応したアプリケーションソフトウエアのパッケージ製品で、主に製造業などに導入されている。現在は、SFA(Sales Force Automation)*3)など、フロントオフィス分野もサポートした『リリース4.0』が最新バージョンとして提供されている。

 日本ヒューレット・パッカードが提供する『SAP R/3運用アウトソーシング・パッケージ』は、SAP R/3を導入しようという企業ユーザーをサポートするもの。

 サービス内容は、システムの導入に際してのコンサルティング、サーバーの設定およびメンテナンスなどの運用、システムダウンからの復旧までのサポートなどのメニューで構成される。

 またオプションで、ユーザーのニーズに応じて、サーバーを日本ヒューレット・パッカードの八王子オペレーションセンター(東京都八王子市)に移管し、保守、管理を含めた統括的なサポートを行なうメニューも用意しているという。

 ヒューレット・パッカードは米本社を含め、全世界規模でSAP R/3運用のアウトソーシングサービスを提供しており、現在約1800人のスタッフによるサポート体制を布いている。導入のノウハウとスキルを備えた技術者がシステム開発、導入サポートを行なうことで、実際の運用までの期間の短縮が可能という。

 同サービスの導入により、ユーザーには、
・導入にかかる時間の短縮(従来の同社サービスで6ヶ月→2~3カ月に短縮)
・専任技術者の雇用、育成などの人件費の削減
・技術者が常駐するリモート管理センター(八王子オペレーションセンター内に設置)により、システムのダウンタイムの短縮
・インフラ構築のための新たな支出の削減
・システム変更の際に迅速な対応が受けられる
などのメリットがあるという。

 対応プラットフォームは、HP-UX10.0、Windows NT Server3.0以降となる。サービス提供価格は規模、構成によって違うが、100ユーザークラスに基本システムを導入した場合で、年間約3500万円(サーバーをユーザーの社内に保有する場合)となる。同社では、このサービスの初年度の導入目標を10件としている。

注1)SAPジャパン:ERPベンダーである独SAP社の日本法人で、企業にクライアントサーバー環境で稼働する、ERPパッケージ『SAP R/3』を提供している

注2)ERP:全社、あるいは部門単位で統合したデータベースなどとの連携により、財務、人事、販売管理、物流などを統合的に管理運用するシステム

注3)SFA:営業部門の情報化とその共有により営業効率の向上を図るシステム

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