このページの本文へ

WebTV、甲子園ボウルの中継で日本初のTVリンク放送を実施

1998年12月16日 00時00分更新

文● 報道局 鹿毛正之

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 WebTVのサービスを行なっているウェブ・ティービー・ネットワークス(株)は、19日に放送される甲子園ボウルにて、日本で初めてのインタラクティブTVリンク放送を実施する。これは、12月1日から提供されているWebTV Plusサービスを利用するもので、甲子園ボウルの放映中に試合と連動した関連ホームページを開設するというもの。

 当日はWeb TV PLUSを利用して、テレビ中継を見ながらリモコン操作で甲子園ボウルのホームページをチェックすることができる。同ホームページでは、出場選手やチームのデータ、アメリカンフットボールの戦術解説などが提供される。このホームページはATVEFというHTMLの拡張形式で制作されており、情報をテレビ画面に重ねて透過(オーバーレイ)表示できるのが特徴。

 甲子園ボウルはアメフトの学生日本一を決める大会で、今回が53回目という歴史のある一戦。今回は関東代表の法政大学と関西代表の立命館大学が対戦する。放映は毎日放送やTBSなどJNN系列22社で、19日の午後3時からの予定。

各テレビ局はデータ放送サービスを開始

 テレビとデータ放送をリンクさせるサービスとしては、TBSのデータ・パレードやテレビ朝日のADAMSなどがある。これらのサービスは、テレビ放送電波の未使用帯域を利用して、データを送信するというもの。データはテレビ局から一方的に送られてくるのでインタラクティブ性はない。ただ、サービスは無料で利用できるうえ、受信に必要な機器もパソコンと専用チューナーボードだけとユーザーの負担は少ない。

 ただ、データ放送サービスは受信にパソコンを利用するため、テレビ番組とリアルタイムに連動するのは難しい。それに対し、テレビ画面のなかにテレビ放送とインターネットを同居させるWeb TV PLUSでは、今回のように番組とインターネットの親和性が高まっているといえる。


今回のインタラクティブ放送は日本での試金石

 本家の米国ではWeb TVの普及率も高く、インターネットと連動した番組作りを行なっているテレビ局も少なくない。日本ではサービスが始まったばかりのWeb TV PLUSだが、今回のインタラクティブTVリンク放送は、日本でのテストケースとしてその成否が注目されている。

 なお、サービスを利用するためには専用チューナーの『TU-WE100』(松下電器産業(株)製)を購入し、Web TV Plusに加入する必要がある。入会金は無料で、基本料金は月額2000円。月15時間までサービスが利用でき、それ以上は1分あたり5円の追加料金がかかる。申し込みの際はクレジットカードが必要。

 ちなみにWeb TV Plusでは、インターネットで情報を提供している番組については番組情報欄に“i”マークを表示することで識別できるようにしている。Web TV Plusを利用しているユーザーは、ぜひ19日の番組表をチェックして、“i”マークを探してみてほしい。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン