日本電気(株)(NEC)は2日、上肢障害者向けのWindows操作支援ソフト『オペレートナビ』を発表した。同製品は、障害の状態に応じて操作方法を変更できるという、Windows対応のユーティリティーソフト。画面に表示された文字パネルによって文字入力を行なったり、テンキーを利用してマウスを操作するなどの機能がある。
例えば、テンキーの8は上、4は左、2は下、6は右というように方向を表わし、画面上でマウスカーソルを移動させる。また、ダブルクリックには+キーを割りあてるなどの工夫もなされている。
テンキーの操作も困難なユーザーには、別売の専用インターフェースとスイッチが用意されている。各ユーザーができる範囲の動作(押す、握る、吹くなど)専用のスイッチを用いることで、パソコンを操作できるという。
このスイッチを利用する場合、テンキーやスイッチ機能をカスタマイズすることができる。例えば、スイッチを押す回数で右クリックや左クリックなどの機能を割り付けたり、画面に表示されたパネルキーボードの配列変更や、『Internet
Exproler 4.0』に対応したショートカットキーなどショートカットメニューの設定が可能になっている。
スイッチで画面の操作を |
同社パーソナルソフトウェア事業部の村木一至氏は、「時間はかかっても確実に操作ができるということが大切だと考えている。このソフトでは、残念ながらパソコン本体の電源を入れることや、ユーザーID入力をはじめとする登録作業などはできない。障害者の周りにいる人々の助けが必要です」と語っっている。
対応OSはWindows 95/98/NT4.0。『Internet Explorer 4.0』『Netscape Navigetor 4.0』『Lotus
1-2-3』『Excel 95/97』などの主要アプリケーションの動作が可能。出荷開始は4日。価格は4万9800円。
同社では、サポートセンターとして“NECパソコンアクセシビリティ相談窓口”を開設。購入者に対しフリーダイヤルやFAX、電子メールでのサポートを提供する。また、昨年販売を開始した画面拡大ツール『ZoomText
Xtra Level1』のユーザーにも同様のサービスを提供していくという。
『オペレートナビ』文字パネル |