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日本シリコングラフィックス、“SGI Manufacturing Solutions'98”を開催

1998年11月17日 00時00分更新

文● 報道局 植草健次郎

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 日本シリコングラフィックス(株)(SGI)は、16日と17日の2日間恵比寿ガーデンプレイスタワーにおいて“SGI Manufacturing Solutions'98”を開催した。これは、製造業向けに同社のソリューションを紹介するというもの。内容はセミナーと展示にわかれ、セミナーでは“CAD Solutions”、“High-End Graphics Solutions”、“CAE Process Solutions”、“SGI Solutions”の4つのトラックが行なわれたほか、バーチャルリアリティー(VR)に関連した展示が行なわれた。



 同社は今後、“Technical Enterprise”市場(戦略的ビジネス分析サーバー、インターネットサーバー、デジタルメディアサーバー)をターゲットにするという。

WSのプロセッサーロードマップ
WSのプロセッサーロードマップ



 “シリコングラフィックス社の技術動向”と題されたセミナーでは、コンピューター全体の状況の説明のほか、Windows NTベースのサーバー/ワークステーションに関する説明が行なわれた。同社は米インテル社と協力関係を結んでおり、インテル社製の32bitプロセッサーとWindows NTをベースとしたワークステーションの開発を表明している。この製品は、'99年1月に発表を予定している。現在のMIPSアーキテクチャーとUNIX 95に準拠したOS『IRIX』を組み合わせたプラットフォームと合わせ、ユーザーは2つのプラットファームから製品を選ぶことができることになる。

 Windows NTベースのサーバー/ワークステーションは当初32bitのインテル社製プロセッサを用いて製品化、64bitのプロセッサ(開発コード“Merced”)のリリースとともに64bitのアーキテクチャーに移行するという。

 このほか、同社の画像処理向け製品の製品計画が説明された。2000年にMIPSベースで稼動するOS『IRIX』をインテルアーキテクチャーへ移植を行ない、プラットフォームを『IRIX』とインテルアーキテクチャー、Windows NTとインテルアーキテクチャーの2ラインにするという。長期的に見た場合インテル社がMIPS Technologies社よりも高性能なプロセッサー投入してくることを予想し、MIPSアーキテクチャーを捨て64bitのインテルアーキテクチャーへ転換を図ると述べた。ワークステーションでは、『O2』と『OCTANE』を2000年をめどに統合し、インテル社のプロセッサーに移行、スーパーコンピューター『Onyx2』では2001年をめどに、インテルアーキテクチャーに移行していくとしている。

 また、スーパーコンピューター『Originシリーズ』でも製品の統合、アーキテクチャーの転換を発表している。どの製品を統合するかの詳細は決まっていないが、2001年から2002年にかけてインテルアーキテクチャーへの転換を図るとしている。

 次世代のグラフィックAPI“Fahrenheit”に関するセミナー“Fahrenheit最新情報”では“Fahrenheit”の現状が説明された。“Fahrenheit”はSGIと米マイクロソフト社が共同で開発を行なっている、グラフィックスアプリケーションの統一したAPI。これは、SGIの開発した3次元グラフィックスのAPI“OpenGL”とマイクロソフト社の3次元グラフィックスのAPI“Direct3D”を統一し、高速でスケーラビリティのあるAPIを開発するというもの。“Fahrenheit”は'99年第1四半期にベータ版を、'99年第3四半期にVer1.0のリリースを予定している。

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