富士通(株)は、同社のアプリケーションサーバー向け基盤ソフトウェア『INTERSTAGE』の機能を強化し、16日に販売活動を開始する。'99年1月以降、順次提供される。
『INTERSTAGE』はネットワーク上で稼動中のさまざまな業務アプリケーションを相互に統合し、新しいサービスやビジネスを実現するための基盤ソフトウェア製品群。今回、他社システムを含めた既存システムとの連携機能を強化した『INTERSTAGE
Enterprise Edition(インターステージ エンタープライズ エディション)』と、EJB(Enterprise
JavaBeans)に対応したアプリケーション統合開発環境『APWORKS(エーピーワークス)』を追加した。
同社では'97年11月に、ネットワークコンピューティングを実現するハードウェア・ソフトウェア・サービス各種製品と、それらを組み合わせた各種ソリューションの全体像を『SOLUTIONVISION』として発表している。
『SOLUTIONVISION』は、現在9つのシリーズで構成されている。金融機関、自動車、電機、精密機械など、各業種向けに4タイプ。企業内の企画から保守にいたる各業務をサポートするものが3タイプ。ネットワークコンピューティングをサポートする基盤ソリューションが2つとなっている。
『INTERSTAGE』は、企業システムの統合開発環境を提供するソフトウェア製品群として、'98年4月に提供を開始した。目的別に“基本機能”、“拡張機能”、“開発環境”に分類される。
今回の追加で、“基本機能”にはCORBAベースのアプリケーション実行環境に加え、HA(アプリケーション・フェイル・オーバー)機能、ロードシェア機能を強化した『INTERSTAGE
Enterprise Edition』などが追加された。“拡張機能”には、企業内の情報統合サービスを管理する『AGENTPRO』が、“開発環境”には、統合開発環境を提供する『APWORKS』が追加された。
価格は構成によって異なるが、“基本機能”が80万円から、“拡張機能”が500万円から、“開発環境”が20万円からとなっている。“開発環境”が'99年1月から、“基本機能”と“拡張機能”が同6月から提供開始される。
左からソフトウェア事業本部基幹ミドルウェア統括部・藤田眞彦部長、取締役ソフトウェア事業本部・前山淳次事業本部長、ソフト・サービス事業推進本部ソリューション技術統括部・伊与田悠部長 |
同社ソフトウェア事業本部の前山淳次取締役事業本部長は、「'97年に提供を開始して依頼、この1年で500ユーザーに『SOLUTIONVISION』を提供してきた。また、『INTERSTAGE』は現在約6000サーバーで利用されている。今後3年間で、さらに2万サーバーへの導入を目標にしている」と語った。