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DTPからデータベース管理までトータルな展開を--オフィスのニーズを形にした展示会“上新電機J&Pビジネスソリューションフェア'98”

1998年11月12日 00時00分更新

文● 野々下裕子、

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周辺機器や新登場アプリケーションが目立つ

J&Pビジネスソリューション事業部のブースではインターネットの電子ショッピングシステムのデモが
J&Pビジネスソリューション事業部のブースではインターネットの電子ショッピングシステムのデモが



 上新電機(株)が主催する、“上新電機J&Pビジネスソリューションフェア'98”が、11日と12日の2日間、大阪・梅田のクリスタルホールで開催された。メーカーや企業による展示会場と、講師を招いての基調講演・セミナーという、大きく2つで構成。会場内には、商談用のスペースもゆったりととられていた。

展示会場の入口前のプレゼンテーションステージ。パイオニアのプラズマディスプレーシステムのデモが実施されていた
展示会場の入口前のプレゼンテーションステージ。パイオニアのプラズマディスプレーシステムのデモが実施されていた



 展示会場では、DTPからデータベース管理、グループウェアシステムなど15のソリューションを5つのゾーンに分けて展示。パソコンを使ったデモブースの間に、CADマシンや大型のカラープロッターを並べるなど、“あらゆるビジネスソリューションに対応するJ&P”というイメージを強く打ち出していた。来場者もビジネススーツに混じって、個人事業者やDTP関連らしき人たちもかなり多く見かけられた。

デジタルコンテンツの権利を守る

 展示会場で注目を集めていたのは、(株)神戸デジタル情報企画(KIMEC企画)が提案する『.com/ドットコム』。企業向けのコンテンツマネジメントシステムで、企業が制作したデジタルコンテンツをトータルに管理、一括保存する。

盛況だった神戸デジタル情報企画(KIMEC企画)のブース(キヤノン販売との合同出展)
盛況だった神戸デジタル情報企画(KIMEC企画)のブース(キヤノン販売との合同出展)



 システムのポイントは、IBM Digital Libraryのビジブルウォーターマーク(目に見える電子透かし)と、データハイディング技術によるインビジブルウォーターマーク(目に見えない電子透かし)を採用したこと。著作権管理はもとより、複合検索にも対応できる。製版・印刷側の電子透かしシステムとも連携を図っている。このシステムを用い、デジタル資源を生かすワンソースマルチユースへの対応にスポットを当てたこのシステムも、KIMEC企画で開発中だという。会員制のデジタルコンテンツプラットホーム『デジタルコンテンツ市場』がそれである。

DTPと並んだサイン作成、プレゼンシステムのコーナー
DTPと並んだサイン作成、プレゼンシステムのコーナー



“即戦力”を前面に打ち出したことは評価するが

 デジタルコンテンツ管理向けという同じ分野の製品として、(株)ビジュアル・プロセッシング・ジャパンがDTPサーバーシステムを展示していた。こちらは同社取締役の折井宏氏が講師を務めた11日のセミナー(第2部)でも詳しく紹介された。“今後のDTPシステムのあり方”と題されたこのセミナーで折井氏は、「ビジネスでは、顧客との関係作りが重要。社内外でのデータ共有と管理がビジネスの鍵を握る」と語り、具体的なデータベースの構築手法や、同社製品を使ったデモンストレーションを披露した。

入口正面のCADファイリングシステムコーナー
入口正面のCADファイリングシステムコーナー



 全体の印象として散漫な感じを受けた。“即戦力をめざしたメニュー”は、展示会、セミナーともに、ややサービス精神が旺盛すぎてめりはりを欠いた。しかし、デジタルをキーワードに次の展開を見定めようとする企業にとっては、こうした構成のほうが刺激剤になるのかもしれない。そんなことを感じたイベントだった。

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