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ぷらっとホーム、『BeOS R4J』の製品概要説明会を開催

1998年11月12日 00時00分更新

文● 報道局 小林久

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 ぷらっとホーム(株)は、米Be社の総代理店として、『BeOS R4J』を12月19日に発売すると発表した。米Be社のCEO、Jean-Louis Gassee(ジャン・ルイ・ガセー)氏の来日に伴って、本日急遽開催された記者発表会では、『BeOS R4J』の新機能を中心にデモンストレーションが行なわれたほか、ぷらっとホームが今後発売する予定のBeOSプレインストールマシン『BeBOX』のモックアップが発表された。

米Be社のCEO、Jean-Louis Gassee氏
米Be社のCEO、Jean-Louis Gassee氏



 発表会の席上で、ガセー氏は「デジタルメディアの発祥地である日本でBeOSを発表できうれしく思う」と挨拶した。また、記者発表後の質疑応答では、iMacやPower Macintosh G3対応のBeOSの開発はプランはあるものの、具体的に話せるレベルではないこと、デジタルメディアなどのこれからの分野に注力し、ビジネス分野で強固な地位を築いた米マイクロソフト社のWindowsやOffice製品に競合する意向がないこと、IEEE1394対応のドライバーが開発中で完成次第同社のWebサイトにアップされることなどが発表された。

 『BeOS R4J』の従来バージョンとの主な変更点は、マルチメディア関連処理を中心に処理速度が20~30パーセント改善されたこと、マルチIPアドレスへの対応、FTPサーバー機能やTelnet機能のサポートなどネットワーク機能の強化、Windows 95/98で用いられているFAT16/32への対応、日本語変換ソフトと日本語フォントの搭載など。

 発表会では、Pentium II-350MHzを2基、メモリー64MB、UltraSCSI対応の4GBのHDDを搭載したマシンを利用したデモンストレーションが行なわれた。3Dグラフィックスのレンダリング処理、ビデオキャプチャー、サウンド処理などを複数同時に実行しても、コマ落ちや音とびなどがない滑らかな処理が可能であることなど、同OSの持つ、マルチメディア関連処理に関する高いポテンシャルが強調された。

BeOSはOS自体がユニコード対応で、従来バージョンでもマルチリンガルに対応していた。今回、日本語入力IMEと2種の日本語フォントが追加された。ファイルシステムも完全に日本語に対応するため、ファイル名やフォルダー名に日本語を使用することもできる
BeOSはOS自体がユニコード対応で、従来バージョンでもマルチリンガルに対応していた。今回、日本語入力IMEと2種の日本語フォントが追加された。ファイルシステムも完全に日本語に対応するため、ファイル名やフォルダー名に日本語を使用することもできる





マルチメディアやデジタルメディアコンテンツへの特化がBeOSの特徴。写真はCD並みの音質のWaveファイルをリアルタイムにミキシングする『3Dミキサー』(上)とマウス操作で本をめくる様子を擬似的に再現する『バーチャルブック』(下)。『バーチャルブック』は、紙面にQuickTime Movieを貼り付けることも可能
マルチメディアやデジタルメディアコンテンツへの特化がBeOSの特徴。写真はCD並みの音質のWaveファイルをリアルタイムにミキシングする『3Dミキサー』(上)とマウス操作で本をめくる様子を擬似的に再現する『バーチャルブック』(下)。『バーチャルブック』は、紙面にQuickTime Movieを貼り付けることも可能



BeOSの特徴の1つに軽快な動作がある。3Dグラフィックスのレンダリングやサウンドの再生、ビデオキャプチャーなどの複雑なマルチメディア処理を多数同時に行なっても、CPUの負荷は大幅に上がらない。また、100パーセント近いCPU負荷がかかった状態でも、コマ落ちや音とびがほとんどないのは特筆に価する
BeOSの特徴の1つに軽快な動作がある。3Dグラフィックスのレンダリングやサウンドの再生、ビデオキャプチャーなどの複雑なマルチメディア処理を多数同時に行なっても、CPUの負荷は大幅に上がらない。また、100パーセント近いCPU負荷がかかった状態でも、コマ落ちや音とびがほとんどないのは特筆に価する



統合ソフト『Go be productive』の動作画面。表計算のシートを画像オブジェクトのように回転したりリサイズできるほか、回転させた状態でデータを編集することも可能
統合ソフト『Go be productive』の動作画面。表計算のシートを画像オブジェクトのように回転したりリサイズできるほか、回転させた状態でデータを編集することも可能



 また、今回の発表会では、『BeBOX』のモックアップが発表された。『BeBOX』はCPUにPentium II-350MHzを2基搭載。それ以外の基本スペックは、メモリー128MB、HDD容量4.0GB、ビデオボードがMillenium II(VRAM8MB)、32倍速CD-ROMドライブ、SoundBlaster AWE64など。また、アダプテック製のUltraSCSIボードやビデオキャプチャーボード、LAN機能などを搭載している。なお、同機のデザインは、ぷらっとホームが公募したデザインコンテストで選ばれたもので、作者の中下繁氏には、ガセー氏より『BeBOX』製品版との引き換え券がプレゼントされた。

『BeBOX』のモックアップ『BeBOX』のモックアップ



ガセー氏が『BeBOX』製品版との引き換え券をプレゼント
ガセー氏が『BeBOX』製品版との引き換え券をプレゼント



 BeOS R4Jは、Pentiumとその互換プロセッサーを搭載したPC/AT互換機、PowerPC603または同604を搭載しPCIバスを備えたMacintoshとMacOS互換機で動作し、メモリー16MB以上、150MB以上のHDD空き容量、CD-ROMドライブなどが必要。なお、BeOS対応の周辺機器、システム構成に関しては、同社のWebサイト(http://www.be.com/)に掲載されている。価格は1万5600円。なお、ぷらっとホームは、BeOS R3/3.1のユーザーを対象にアップグレード版の販売を行なう予定で、価格は3600円。

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