“SEYBOLD SEMINARS Tokyo / Publishing 98”が、10月21日から23日の3日間にわたって開催された。会場は、東京・池袋のサンシャインシティコンベンションセンターTOKYOで、小規模な展示会と数多くのコンファレンスで構成されていた。今回は“SEYBOLD”のうち、基調講演について、千葉英寿氏の寄稿でお届けする。
「アップルのコアビジネスはパブリッシング」
初日の21日には、アップルコンピュータ(株)の原田永幸社長と米アップルコンピュータ社のワールドワイド・デザイン&マーケティング担当シニア・ディレクターのジェフ・マーティン氏が登壇した。Mac OS 8.5の未明発売のとき原田社長はシャーロック・ホームズとなって御満悦 |
「アップルにとって最も大事なのは、創造系業務。これが本来のコアビジネスです」と原田氏は満席近く会場を埋め尽くしたパブリッシング関係者に向けて強調した。さらに原田氏は同社の経営環境が安定していることを伝えるとともに、法人販売インフラの強化、プロおよびプロシューマー向け商品力の向上、創造系業務向けソリューションとして日本語環境やネットワーク環境の充実を図り、さらなる成長戦略を推し進めるとした。
米アップルは“Pillars of Publishing”を強調
ジェフ・マーティン氏は、これまでもアップルが何度か言及している“Pillars of Publishing(パブリッシングの柱)”という4つの柱について紹介した。4つとはすなわち、■QuickTime=DV(デジタルビデオ)とダイナミックメディア
■ColorSync=カラーマネジメント
■AppleScript=ワークフローオートメーション
■WebObjects=データベースパブリッシング
--を示している。
特にColorSyncには、大量の技術者を投入しており、重要視していると述べた。暫定CEOのスティーブ・ジョブス氏もPixar社のCEOとして色に関心を寄せていることや、Microsoft社のビル・ゲイツ氏の会社である画像提供会社のCorbis社がColorSyncを使っていると語った。