コンパックコンピュータ(株)は、CPUにAlpha 21264-525MHzを搭載したハイエンド向け『COMPAQ
AlphaServer GS140』、『COMPAQ AlphaServer GS60』を発表し、本日より販売を開始した。
『同GSシリーズ』は、AlphaServerのラインアップのなかではハイエンドに位置付けられる。今回の発表はコンパックからのはじめてAlphaプロセッサー搭載サーバーとなる。今後4CPU程度での構成を想定したミッドレンジ向け『ESシリーズ』、2CPU程度での使用を想定したエントリー向け『DSシリーズ』を発表していくという。
『COMPAQ AlphaServer GS140』 |
GS140は、標準でAlpha 21264を2基搭載(最大14基のCPUを搭載可能)、メモリーは4GB(最大28GB)。SPECint95は27.8、SPECfp95は45.2。
『COMPAQ AlphaServer GS60』 |
GS60は、標準でAlpha 21264を2基搭載(最大6基のCPUを搭載可能)、メモリーを4GB(最大12GB)。SPECint95は27.7、SPECfp95は42.5。
2モデルとも、CPUとメモリーの間のバスを1.2GB/秒と高速化し、システム全体の高速化を図っている。また、今年12月に製品化を予定している“EV6”と同じアーキテクチャーで0.25μmルールを用いて製造するプロセッサーチップ“EV67”を用いた製品へのアップグレードにも対応する。
Alpha 21264は0.35μmルールで製造されている。今回搭載されたAlpha
21264-525MHzのSPECint95は27.8、SPECfp95は1CPUで42.5、8CPUで105、8CPU時のSPECfp_rate95は1600となる。従来の『AlphaServer
8200/8400』からCPUボードの交換により、アップグレードが行なえる。
Alpha 21264 |
同製品は、独SAP社の『R/3』などのERP(基幹業務)パッケージや、オラクル社の『Oracle』のようなリレーショナルデータベース、データ解析や、CAD/CAMなどの大規模、ハイエンドのビジネスアプリケーションの使用を想定し、高性能なテクニカルコンピューティングの市場をターゲットとして売り込んでいくという。
コンパックは、1日の合併により旧日本 ディジタル
イクイップメント(株)の製品であった『AlphaServerシリーズ』を製品に統合し64bitの製品ラインアップを持つことになった。現在のPCサーバー『ProLiantシリーズ』などの米インテル社製CPUを用いたサーバー製品とあわせ、今後2つのアーキテクチャーによる製品展開をする“デュアル・アーキテクチャー製品戦略”を展開するとしている。
サーバー製品では同社には、旧タンデム社の『Himalayaシリーズ』などの大規模超並列サーバーや『AlphaServerシリーズ』、『ProLianシリーズ』などのPCサーバーと、大きく3種の製品ラインがある。このなかでAlphaServerは、ミッドレンジの製品として位置付けられている。
製品統括本部エンタープライズ製品本部畠中有道氏 |
畠中有道同社製品統括本部エンタープライズ製品本部長は「インテル社のMercedが遅れていることもあり、64bitの市場ではAlphaが大きくリードしている。今後もこの地位を堅持していく」とコメントしている。
対応OSは、DIGITAL UNIX V4.0E、OpenVMS V7.1-2、Windwos NT Server 4.0。12月より出荷を開始する。価格はGS140が6193万円から、GS60が3101万円から。