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マニュジスティックス・ジャパン、『Manugistics5バージョン5.4J』を発売

1998年10月09日 00時00分更新

文● 報道局 白神貴司

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 マニュジスティックス・ジャパン(株)は、7日、原材料の供給から製品の販売に至る過程において、意志決定支援を行なうサプライチェーンマネジメント(SCM)用のソフトウェア製品『Manugistics5バージョン5.4J』の受注を開始したと発表した。

マニュジスティックス・ジャパン代表取締役社長、坂寄嗣俊(さかよりつぐとし)氏
マニュジスティックス・ジャパン代表取締役社長、坂寄嗣俊(さかよりつぐとし)氏



 この5.4Jは、従来の、生産者中心のサプライチェーン(製造、物流、販売の商品供給連鎖)から、ユーザーにとっての顧客ニーズへの対応を第一にした“サプライチェーンの最適化へのシフトチェンジ”をコンセプトとされており、これは“ONEview”と名づけられている。同社では資材調達→生産管理→流通→販売という、直線的な体系(プッシュ型)から、顧客のニーズが生産者を先導する、顧客を中心とした円形のサイクル(プル型)への変更は、今後のサプライチェーンのキーワードとなると予想している。

 “ONEview”は、単に生産効率の向上や、コスト削減のみを目標とせずに、多様化する顧客のニーズに対応し、収益性を確保することが狙いであるという。“ビジネスプロセス”、“アプリケーション”、“アーキテクチャー”の3つのソリューション群と、これらを縦割りにして統合する“5つのキー”で構成される。

 “ビジネスプロセス”は、設計、製造など各プロセスでの目的を達成するために最適なシステムを、“アプリケーション”は、ビジネスプロセスを実現するためのアプリケーションを、また、“アーキテクチャー”は、SCM導入のための技術的なインフラストラクチャーを提供する。これら3つを統合(Integrate)、協働(Collaborate)などの“キー”で統合し、顧客中心のサプライチェーンの最適化を実現するのが“5つのキー”であるという。

 また、需要プランニング、供給プランニングにおけるバッチ処理のパフォーマンス向上や、製造日程スケジューリングの、予定表作成や順序付け機能の改善など、各機能の強化が図られている。

 稼働環境としては、Windows NT Server、HP-UX、Solarisに対応する。また、AIXも11月にサポートを開始する予定。価格は、導入する企業によって異なるが、1企業の1部門に導入した場合で、5000万円からとなる。

 同社は、2月に買収したカナダのProMARI社の技術をベースに開発したハイテク、通信機器組み立て産業向けに特化した『Supply/C』(英語版)を、同時に発売した。これは、資材の最適化や、納期、コストなど目的別の最適化、新製品投入の時期によるコスト試算などのシミュレーション機能を持つ。日本語版のサポートは次バージョン以降となるが、英語版を'99年初めに、その後日本語版を出荷したいとしている。英語版の価格は、1企業の1部門に導入した場合で、1億円からとなる。なお、日本語版の価格は未定。

 記者会見の席上、坂寄嗣俊(さかよりつぐとし)代表取締役社長は、「プッシュ型からプル型へ、SCMのシフトチェンジは、欧米ではすでに始まっている。日本でも、顧客のニーズを迅速にサポートできる『Manugistics5バージョン5.4J』で、市場の変化に対応したい」と意欲を見せた。

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