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インテルが2次キャッシュ内蔵の『Celeronプロセッサ』を発表

1998年08月25日 00時00分更新

文● 小林章彦

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 インテル(株)は、CPUコアに2次キャッシュメモリーを内蔵した『Celeronプロセッサ』を発表した。また、同時にデスクトップPC向けのPentium IIプロセッサーに新たに動作クロック450MHz版を追加した。

 今回発表となったCeleronプロセッサーは、動作クロック300MHzと333MHzの2種類で、開発コード名で“Mendocino”と呼ばれていたもの。バススピードは、66MHzから変更されていない。既存のCeleronプロセッサーにも300MHz版が存在するため、新たに追加されるCeleronプロセッサーの300MHz版は、『300A MHz版』と呼ばれる。今回の追加により、Celeronプロセッサーは、既存の266MHz、300MHzに加え、300A MHz、333MHzの4種類のラインアップとなる。

 CPUコアに内蔵された2次キャッシュメモリーは、容量128KBで、CPUコアと同じ動作クロックでアクセスされる。これにより、従来の2次キャッシュを搭載しないCeleronプロセッサーに対し、同じ動作クロックで10~20パーセント性能が向上するという。

 価格は、300A MHz版が2万1710円、333MHz版が2万7970円(1000個ロット時)。Pentium II-450MHzは9万7450円となっている。

Celeron-333MHz/300A MHz Celeron-333MHz/300A MHz


Pentium II-450MHz Pentium II-450MHz



 同社は、この発表に合わせて、プレスセミナーなどで公表されていたデスクトップ向けプロセッサーのロードマップをアップデートした(表1)。

 今回のアップデートでは、'99年前半に予定されている“Katmai(開発コード名)”プロセッサーの2次キャッシュ容量が512KBであることが明らかになった。また、'99年前半にベーシックPC用として、Celeronプロセッサーに366MHz版が追加されるとともに、370ピンのPPGAパッケージを採用したバージョンも登場することが発表された。これは、小型のケースに入る、より低価格なプロセッサーに対する要望が多くのPCベンダーから寄せられていることに応えるためであるという。なお、PPGAパッケージは、独自のCPUソケットを採用し、Pentium Proプロセッサーなどのアップグレード用にはならないということだ。

    カテゴリ プロセッサー名 時期 動作クロック 2次キャッシュ チップセット/バスクロック パッケージ
    パフォーマンスPC Pentium II '98年前半 233MHz~400MHz 512Kbytes 440LX/66MHz、440BX/100MHz SECC
    Pentium II '98年後半 333MHz~450MHz 512Kbytes 440LX/66MHz、440BX/100MHz SECC
    Pentium II '99年前半 350MHz~450MHz 512Kbytes 440BX/100MHz SECC
    Katmai '99年前半 450MHz~500MHz 512Kbytes 440BX/100MHz SECC
    ベーシックPC MMX Pentium '98年前半 233MHz 430TX/66MHz PGA
    Celeron '98年前半 266MHz 440EX/66MHz SEPP
    Celeron '98年後半 300MHz、300AMHz/333MHz -、128Kbytes 440EX/66MHz SEPP
    Celeron '99年前半 300AMHz/333MHz/366MHz 128Kbytes 440EX/66MHz SEPP/PPGA
  • 表1デスクトップ向けプロセッサーのロードマッププレスリリース
  • プレスリリース(米国)
  • インテル社のホームページ

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