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販売に次ぐ販売、行列と入場制限の嵐! “東京キャラクターショー”開催

1998年08月04日 00時00分更新

文● 坂田 恵

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 開催告知から話題になっていた“東京キャラクターショー 1998”が、8月2、3日の2日間、東京ビッグサイトの東1ホールで開催された。ゲームメーカー、玩具メーカー、出版社など計57社が出展し、会場内で展示や販売されるキャラクターグッズは8000点。2日10時の開場までに、1000人の徹夜組を含む1万人が行列を作った。

 そのすさまじい行列の一番先頭は、群馬県から前々日の7月30日午後3時には駆けつけたというふたり組。聞けば、「目当てのブースはメサイヤです。木曜日から並んでますが、いっしょに並んでいた人たちは、データイーストや角川のブースが目当ての人が多いです」と、開場が待ちきれない様子だった。

 2日の開場前に、エントランスゲート前で開会式が行なわれ、関係者による挨拶や、テープカットが行なわれた。同イベントの実行委員会委員長の宮本幸一氏は「1兆円のキャラクター市場の中で、これだけのキャラクターを集めたイベントは初めてだ。すでに1万人を超える来場者が集まっている。来年の2回目の開催を予感させる」と同イベントの成功を確信しているようだった。

“東京キャラクターショー 1998”実行委員会委員長 宮本幸一氏 “東京キャラクターショー 1998”実行委員会委員長 宮本幸一氏


 また、来賓の(株)角川書店の代表取締役角川歴彦氏は「コンテンツ事業者はキャラクターとストーリーを若い読者に向けて発信しなければならない。角川では『新世紀エヴァンゲリオン』や『天地無用』などの人気作品に続いて、今年も『スレイヤーズろいやる』や『機動戦艦ナデシコ』などの映画を公開する。これからもキャラクターショーが大きくなることを期待している」と、同社がキャラクター業界で大きな役割を果たしていることをアピール。

角川書店代表取締役社長 角川歴彦氏 角川書店代表取締役社長 角川歴彦氏


 (株)メディアワークス代表取締役社長、佐藤辰男氏は「あざやかな切り口と“キャラクターショー”と名づけた企画力が生んだイベントだ。今までこういったイベントがなかったことが不思議なくらい。“ゲームショウ”、“おもちゃショー”と並ぶ、3大エンターテインメントショーにしたい!」とこれからの展開にも期待しているようだった。

メディアワークス代表取締役社長 佐藤辰男氏 メディアワークス代表取締役社長 佐藤辰男氏



次に各ブースをご紹介

●(株)角川書店

 開場の奥のひときわ広いブースでは、(株)角川書店の“KADOKAWA 真夏の学園祭”ブース。8月8日に公開される映画“機動戦艦ナデシコ”、“スレイヤーズ ごうじゃす”のイベント、カードゲーム“モンスター・コレクション”のトーナメントを開催。また、両映画のテレホンカードなどのオリジナルグッズを買う行列が果てしなく続き、途切れることがなかった。
http://www.kadokawa.co.jp/



●(株)セガ・エンタープライゼス

 そのKADOKAWAのブースのとなりにあったのが、セガのブース。写真のようにメインのキャラクターは、“せがた三四郎”、“サクラ大戦”、そして“ぷよぷよ”! とくに目を引いたのが、“せがた三四郎”の限定グッズ。CMに使用したサイン入り柔道着、なんと3万4600円(もちろん三、四、六にかけて)を、抽選により販売。東京キャラクターショー限定として、真紅のTシャツが2000円、力強い似顔絵のマークがついたどら焼きが1箱1200円など。せがた三四郎はセガのメインキャラになる日も近い?
http://www.sega.co.jp/



これが真紅のせがた三四郎限定Tシャツだ! イラストがちょっと、うしろの百太郎っぽい
これが真紅のせがた三四郎限定Tシャツだ! イラストがちょっと、うしろの百太郎っぽい


 

パッケージも凝っているせがた三四郎限定どら焼き。イラストの焼き印が! パッケージも凝っているせがた三四郎限定どら焼き。イラストの焼き印が!



●(株)ナムコ

 ほかのブースがちょっとマニア向けに作られているのとは違い、全体的にはポップな雰囲気があったナムコのブース。オリジナルキャラクターグッズ専門店「エンタテインメント・グッズ・ストア」、アミューズメントパーク「ナンジャタウン」のグッズなどを中心に販売。デザイナー集団“Nendo”とナムコの“NANDO PROJECT”がナムコの往年のゲームをデザインしたTシャツなどをディスプレー。中でも鉄拳のキャラクター“平八”をラベルにデザインした「鉄拳健康ドリンク」(1本300円)は、価格が安かったこともあって人気だった。
http://www.namco.co.jp/

 

右は、“平八”の鉄拳健康ドリンク。パワーが出てきそうだ 右は、“平八”の鉄拳健康ドリンク。パワーが出てきそうだ



●(株)スクウェア

 ゲームショウなどでは、人気タイトルで人を集めているスクウェアも、キャラクターショーばかりは、客層が違うのか行列はそんなに長くはなかった。『ファイナルファンタジーVIII』の限定グッズ、特にシリアルナンバーの入ったジッポー(ライター)、テレカ、ピンズのセットなどが人気だった。
http://www.square.co.jp/index2.html



●データイースト(株)

 『慟哭 そして...ファイナルエディション』のゲームキャラクターグッズが飛ぶように売れていたデータイースト。東京キャラクターショーのみの限定発売だけあって、買う来場者のほうも必死だ。初日2日の午前中は、商品を買った人に下敷きを無料で配っていた。キャンペーンガールのみなさんがはるか頭上で微笑んでいたが、その足元には袋詰めされた商品がうずたかくつまれていた。
http://dataeast-corp.co.jp/



●(株)メディアワークス

 同社のキャラクター関連グッズを販売する“電撃屋”が、会場で限定営業を行なっていた。店内は入場制限をしていたため買物はしやすかったが、入場するまでの道のりはかなり遠いようだった。目玉商品として200個限定の2000円の福袋。中身は6000円相当の電撃関係のキャラクターグッズ、プラス未発売のカードやグッズなど。
http://www.mediaworks.co.jp/



●コナミ(株)

 『ときめきメモリアル』で人気のコナミでは、同社のキャラクターグッズ専門店“こなみるく”が出展。東京キャラクターショー記念商品として、記念スタンプシート、コレクションカード、テレホンカード、うちわなどを限定発売。ブースでは、8月27日に発売予定のプレイステーション用ゲームソフト『かってに桃天使!』の関連グッズも展示されていた。
http://www.konami.co.jp/



●(株)ペーパームーン

 『新世紀エヴァンゲリオン』の人気キャラクター綾波レイなどの等身大フィギュアで知られる(株)ペーパームーンのブースは、何体もの等身大フィギュアを展示し、壮観。今にも抱きつかんばかりの来場者が多数。
http://www.papermoon.animation.or.jp/papermoon/index.html

 今回初めて開催される“東京キャラクターショー”。多くの人たちが“東京ゲームショウ”や、”おもちゃショー”に似た雰囲気のイベントだと予想していたが、そのふたつのイベントとは、かなり趣を異にしていた。その象徴的な光景が、各ブースに設置されたゲームの体験コーナーにほとんど人が集まっていないところ。コアなユーザーをターゲットにしたキャラクターが多く、いわゆる”ポケモン”などのキャラクターの市場とは違った、キャラクターの市場の大きさを改めて認識させてくれるイベントだった。

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