最近、SFA(Sales Force Automation)という言葉がにわかに脚光を浴びている。もともとアメリカで、企業の営業成績向上のツールとして注目され始めた。揺籃期には600ものベンダーがひしめいていたが、最近は淘汰が進み、市場は落ち着きを見せている。日本へはここ2年ぐらいの間に急速に広まりつつある。そこで今回、成長途上にある日本のSFA市場において、好業績を上げている(株)日本ネットワーク研究所(JNL)の代表取締役副社長、浅霧敦生氏にお話を伺った。
----4月1日に発売されましたSFAシステムパッケージ『Sales Navigater(セルナビ)ver.4』の反響はいかがですか。
「導入事例を紹介するセミナーを開催したところ、有料(5000円)にもかかわらず、定員200名のところへ予想をはるかに上回る300人以上の申し込みがありました。サポートメニューを体系化し、顧客のいろいろな状況に対応できるようにしたことが好評の要因のひとつでしょう」
----『セルナビver.4』の特徴を教えてください。
「われわれは、営業部隊に情報共有ツールを導入するだけではサービスを提供したとは考えていません。綿密なコンサルティングを行ない、営業部隊が日々効率よく営業行為を行なうための、作戦の立て方そのものをJNLが一緒に作り上げていきます。営業マンが潜在顧客を訪問したときのヒアリングシート作りまでJNLがお手伝いします」
----『セルナビver.4』導入の成功事例をお聞かせください。
「(株)リードレックスは、数年前にそれまでのDTPやワープロソフトなどの事務用パッケージソフトから製造業の生産管理システムへと開発方針を転換しました。社内のシステムズエンジニア(SE)ふたりを営業担当にしたため、初めの半年はまったく売れなかったのです。そこでJNLがコンサルティングを行ない、『セルナビ』を軸に営業の手段を完全に変えました。導入後の半年で、SE出身の営業マンふたりが1セット700万円のシステムを40セット売りました。平均訪問回数5回で売ったことになります。同社は今では生産管理システムでシェア第1位のベンダーに成長しました」
----今後『セルナビ』シリーズのバージョンアップの予定はありますか。
「今後は、セールスマンが顧客のニーズにあわせた提案書作成を手順化したツールの開発を考えています。また、ワンツーワンマーケティングのソフトウェアと『セルナビ』との連動も考えており、こちらは提携先の評価・選定を行なっています」
----今後の企業活動のビジョンなどをお聞かせください。
「現段階では社名は明かせませんが、現在、コンサルティングや教育を本業とする複数の企業とパートナーシップを組むことを検討しています。今後はそれらの企業との提携を軸にして活動していきます」
(報道局 白神貴司)
http://www.jnl.co.jp/