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“産業用バーチャルリアリティ展”など3イベントが、東京ビッグサイトで開幕

1998年06月17日 00時00分更新

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 リード エグジビション ジャパン(株)が主催する、“第6回産業用バーチャルリアリティ展”、“第9回設計・製造ソリューション展”、“第2回機械要素技術展”の3イベントが合同で、東京ビッグサイトで開幕、19日まで開催される。

 “第6回産業用バーチャルリアリティ展”では、バーチャルリアリティーに関するハードやソフトを展示。出展社数は79社と3イベント中もっとも少ないが、バーチャルリアリティーに対する関心の高さから、各ブースには多くの人が集まっていた。また、18日午後1時30分からは、併設のセミナー会場で、“独フォルクス・ワーゲン社の小型車『JETTA』をVRソフトで再現する”というテーマで、各社のVR構築ソフトの比較も行なわれる。



・ソリッドレイ研究所が“ハーフドームスクリーン”を出展



 (株)ソリッドレイ研究所は、半球型のスクリーンに立体画像を投影する“ハーフドームスクリーン”を出展。立体画像をみるために、観客は専用のメガネをかける必要がある。これは、“液晶シャッター眼鏡システム”というもので、スクリーンの下につけられた装置から発せられる信号を、眼鏡の中心部で受け止めて、画像の同期を行なっている。

・CRC総合研究所が“VisionDome”を出展



 (株)CRC総合研究所は、米Alternate Realities社が開発した“VisionDome”を出展。半球型のスクリーンに立体画像を投影するというものだが、ドーム中央に置かれた半球形のレンズを搭載したプロジェクターを使用しており、専用のメガネを装着する必要がない。

・三洋電機AVシステムがメガネなし3Dディスプレーを展示



 三洋電機AVシステム(株)は、15インチの高精細メガネなし3Dディスプレーを出展。目の位置を、画面から約60センチ離れたところに持ってくると、立体画像を見ることができる。右目と左目それぞれの画像を映し出す“ダブルイメージスプリッタ技術”を採用している。価格は220万円。

・石川光学造形研究所が“FairyLand”を出展

 (有)石川光学造形研究所は、箱の中に話をする女性の顔の立体画像を映し出す“FairyLand”を出展。ただ、画像自体が少し気持ち悪いのが難。

・川崎重工業が“運転シミュレーター”を展示



 川崎重工業(株)は、オートバイの運転を体験できる“運転シミュレーター”を展示。ヘッド・マウント・ディスプレー方式を採用しており、自動車教習所などで、大型の自動二輪の教習を行なうために使用されている。現在、トラック用の運転シミュレーターも開発中という。

・アダムネットが医学のトレーニングシステム『MIST VR』を展示



 アダムネット(株)は、医師や医学生のために開発されたバーチャルリアリティーによるトレーニングシステム『MIST VR』を展示。画面前に設置された、はさみ型のコントローラーを使用して、画面の中に映し出される患部の手術などを行なう。実際に使用してみると、患部の肉の感触などが伝わってくる。

・米ITU Research社が、3次元の画像をコントロールする『TouchCube』を出展



 5つの感圧型タッチパッドを操作することで、画面上の3次元の画像を移動することができる。2面を指で挟んでそれぞれ反対方向に指を動かすと、3次元画像を回転させることもできる。手前には通常のマウスパッドがついており、2次元の操作も可能。米国ではすでに発売されており、日本では年内に発売の予定。価格は未定だが、20万円前後となる見通し。

 “第9回設計・製造ソリューション展”には、305社が出展。“ERPゾーン”と“CAD/CAM/CAEゾーン”のふたつに分かれており、“ERPゾーン”では、SAPジャパン(株)、(株)富士通ビジネスシステムなどの大手が出展。また、“CAD/CAM/CAEゾーン”では、オートデスク(株)やキャダムシステム(株)が共同ブースを設置していたが、新製品の発表はほとんどなく、目新しさに欠けていた。また、110社が出展した“第2回機械要素技術展”には、台湾メーカーも出展していたが、ベアリングやモーターなどの産業用機械・部品が中心で、コンピューター関係の製品は、残念ながら見られなかった。(報道局 佐藤和彦)

http://www.reedexpo.co.jp/

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