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【INTERVIEW】「あらゆる時・場所・人の支払いを便利にしたい」近藤均ビザ・インターナショナル日本総支配人代理

1998年06月15日 00時00分更新

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 ビザ・インターナショナルは、7月より渋谷において電子マネーの実用実験を本格的に開始する。渋谷での運用の特徴は、従来のクレジットカードを用いたサービスのほかに、銀行の発行するキャッシュカードにICカードを用意して、銀行口座から直接ICカードに電子的なお金を入れることができる点にある(ただし'98年秋以降)。



 日本では'96年度から97年度にかけ、官庁主導のプロジェクトが20弱、100億円オーダーの資金を投入して実施された。そのほとんどが'98年3月で公的なプロジェクトとしては打ち切られ、民間が多額の資金を投入しなかったものは事実上消滅の憂き目にあっている。

 同社の日本総支配人代理、近藤均氏にインタビューを行なった。



----神戸でも電子マネーの実験をなさっていましたね。

 「'97年の10月からの神戸での実験は、通産省の電子商取引推進プロジェクトの一環として行なわれました。通産省の支援は終了しましたが、VISAとしては今後も実験を継続していきます。今回の渋谷の実験では、神戸の実験の際に構築したシステムに、新しい要素として都市銀行との連携システムを加えただけなので新規の開発費はそれほど掛かっていません」

----電子マネー関連プロジェクトは貴社以外にも多くあります。消費者も店舗もカードや端末を複数持つことになりかねませんが。

 「VISAではICカードの規格にISOとEMV仕様を採用しています。このEMVとはユーロペイ、マスターカード、VISAの3ブランド会社が共同作成したカード/端末間の通信手順で、クレジット業界でのデファクトスタンダードとなりつつあります。汎用性を確保することによって標準化し、国を越えた利用の多いクレジットカードの、ひいては電子マネーの利便性をより向上させたいと考えています」

----渋谷での実験はどのくらいの規模で行なうのですか?

 「渋谷では約2000店の参加を見込んでおり、現在でも1000店近い参加を受けています。渋谷はすでに実験としてではなく、実用的な運用だと考えており、端末を特定地域に集中して置くことで、サービスを向上させたいと考えています」

----今後は?

 「生活のあらゆる時、あらゆる場所、あらゆる人の支払いを便利なものにしようと言うのがVISAの考え方です。その方法のひとつとしてICカードを用いてのクレジット、電子マネーは、ユーザーの利便性を向上するための重要な手段であると考えています」

 すでに従来のクレジットを含めたマネーペイメント事業において国境はなくなっている。国内のプロジェクトの多くが国内市場の大きさを後ろ盾にして日本独自の仕様の採用を試みる勢力が多いなか、呉越同舟ながら事実上の標準に収れんしていこうとするビザのアプローチから目が離せない。(報道局 植草健次郎)

http://www.visa.co.jp/

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