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JEPA、8万字収録のフォントソフト『今昔文字鏡』に関するセミナーを実施

1998年06月09日 00時00分更新

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 日本電子出版協会(JEPA)は、“第1回 正しく美しい日本語表記セミナー”として、(株)紀伊國屋書店が発売しているフォントソフト『今昔文字鏡(こんじゃくもじきょう)』(Windows95/NT4.0対応、1万8000円)に関する説明会を実施した。紀伊國屋書店の出版部部長代理・野崎達夫氏と、同ソフトの開発元である(株)エーアイ・ネットの代表取締役・古家時雄氏が講師を務め、同ソフトの市場展開、新バージョンの発売などを明らかにした。

 

(株)紀伊國屋書店の出版部部長代理・野崎達夫氏(左)、(株)エーアイ・ネット代表取締役・古家時雄氏(右) (株)紀伊國屋書店の出版部部長代理・野崎達夫氏(左)、(株)エーアイ・ネット代表取締役・古家時雄氏(右)


 今昔文字鏡は、日本、中国、台湾、韓国などの漢字および、ベトナムのチューノムと呼ばれる文字、甲骨文字など計8万字を収録したソフトで、すべての文字がコード化され、BMP形式(24×24ドット)で表示できる。検索機能が充実しており、部首や画数、読みからだけでなく、文字の一部分、英語からも(例えば“Ship”から、“舟”を含む文字を検索)文字の検索が行なえる。特に、ある漢字の一部分を含む漢字を一覧できる機能は同ソフトの大きな特徴となっている。昨年の発売以来、1500本を販売したという。

 また、野崎氏は、9月に同ソフトのTrueTypeフォント版を発売すると発表した。シフトJISコード領域にTrueTypeフォントを8万字以上収録、Unicode出力にも対応する。従来、ワープロソフトなどでフォントを使用する場合、BMP画像としてペーストしていたが、このTrueTypeフォント版では普通の文字と同様に扱え、HTMLメールもサポートする。価格は2万8000円(旧バージョンのユーザーには、1万円で提供)。Windows95/NT4.0対応だが、「Macintosh対応版も開発中」(古家氏)で、今年末をめどに発売するという。

 同ソフトを学術的に支援する文字鏡研究会が、文字情報データベースを日々更新しており、篆書体(てんしょたい)、梵字(ぼんじ)なども随時拡充する予定。今昔文字鏡ユーザーに対しては、更新情報を10月ころからホームページ上で無料配布したいとしている。「今昔文字鏡は、半ばボランティア。投資した費用を回収できるとは考えていない。ライセンスもフリーで、書籍や電子出版物に自由に利用してもらいたいと考えている」(野崎氏)

(報道局 浅野広明)

・今昔文字鏡ホームページ
 http://home.nmiri.city.nagoya.jp/~ogawa/kanji/

・日本電子出版協会
 http://www.jepa.or.jp/

・紀伊國屋書店
 http://www.kinokuniya.co.jp/

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