このページの本文へ

ソニーがジャストシステムに出資、デジタルホームネットワーク分野で提携

1998年06月01日 00時00分更新

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷


 (株)ジャストシステムとソニー(株)は、デジタルホームネットワーク分野での技術提携を結んだと発表した。今後拡大が見込まれる、同分野でソニーがハードを作り、ジャストシステムがアプリケーションやミドルウェアの開発を行なう。また、この技術提携に関連して、ソニーは7月にジャストシステムの第三者増資を引き受けるかたちで12億円を出資、出資比率6.7%(第4位)の株主となることも発表した。ジャストシステムはこれまでにもロータス(株)をはじめ、各社と戦略的提携を結んできたが、出資を受けるのは今回が初めて。



 浮川和宣ジャストシステム社長と堀籠俊生ソニー常務が出席して、都内のホテルで記者会見を実施した。記者会見での質疑応答は以下のとおり。

----ソニーはマイクロソフトと、情報家電の分野で提携しているが、今回ジャストと提携した狙いは?

堀籠「今回の話は、マイクロソフトとの提携とはまったく無関係に進んだ話だ」

----今回の話はどちらから言い出したものか?

浮川「もともと営業レベルでの交流はあった。ソニーがデジタルホームネットワーク分野に力を入れていることを知り、われわれのほうから話をもちかけた」

----ジャストは、NECあるいは、ロータスなどと関係が深いはずだが、その点はどうか?

浮川「NECやロータスとの関係は、『一太郎』や『ConceptBase Search』などのパッケージソフトでの協力関係で、この分野は今後も力を入れていく。しかし、今回の提携は、デジタルホームネットワークというまったく新しい分野での提携で、NECやロータスがどうこうといってくることはない」

----ソニーには、アスキーも出資をあおいだことがあるはずだが、なぜアスキーではなく、ジャストだったのか?

堀籠「アスキーについて、どうこう言うのは失礼なので何も申し上げませんが、ジャストさんへの出資について言えば、タイミングの問題が大きかった。この業界は3ヵ月ぐらいの単位でどんどん変わっていく。われわれが商品計画を立てて、これからやろうとしている分野に関し、タイミング良くジャストが技術提携を申し込んできた。そして、ひとつのプロジェクトで終わらせるのではなく、長いつきあいをしたいという考えから、出資をすることにした」

----出資比率6.7%の意味は?

浮川「ジャストは、特に大きな資金を必要としている訳ではないので、いろいろと話し合ってこの比率となった」

堀籠「ソニーからジャストに役員を派遣する予定はない。従来どおりの経営をやってもらう」

----両社が共同開発した製品が発表されるのはいつごろか?

浮川「今期の計画には含まれていないが、1~2年の間にはなんとか出したいと思う」

(報道局 佐藤和彦)

・ジャストシステム
 http://www.justsystem.co.jp/

・ソニー
 http://www.sony.co.jp/

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン