(株)シマンテックは、モバイル環境用のソフト2種類を発売する。企業向けのクライアント・サーバー型ファイル更新監視ツール『Symantec
Mobile Update』と、データ通信を行なうモバイルユーザー向けユーティリティー『Norton
Mobile Essentials』。同社では今後、モバイル分野をひとつの柱として、事業を展開していくという。
『Symantec Mobile Update』
プッシュ技術を利用した、企業向けのクライアント・サーバー型ファイル監視ツール。サーバー用の“Mobile
Update サーバー”とクライアント用の“Mobile Update
クライアント”がある。“Mobile Update
サーバー”は、ネットワーク上の特定のファイルまたはフォルダの更新を自動監視し、更新された場合は、あらかじめ設定したメールアドレスに更新通知または更新差分ファイルが自動的にメールで届けられる。
“Mobile Update
クライアント”で監視の設定を一度行なえば、以後はネットワークに繋がっている必要はなく、電子メールが利用できる環境であれば、外出先からでもファイルが更新されたかどうか確認できる。差分ファイルは、更新前と更新後のデータの構造を比較するシマンテックの“デルタテクノロジー”を使用して自動的に作成、圧縮して送信される。差分ファイルを利用することで、リモート環境でファイルをまるごとダウンロードするのに比べてダウンロード時間を削減できるとしている。
発売は6月24日。対応OSは、“Mobile Update サーバー”はWindowsNT4.0、“Mobile
Update クライアント”はWindows95/NT4.0。対応メールシステムは、SMTP/POP3、『Microsoft
Exchange Server 5.0』以上、『Microsoft Mail Server』、ロータス社『ノーツ
R4.5』以上および『CC:Mail(ポストオフィスDB6)』。なお、“Mobile
Update サーバー”用のメールアドレスが必要。対応ネットワークOSは、マイクロソフト社の“Windows
Network”、ノベル社の『NetWare 3.0』以上。
価格は、1サーバーと25クライアントで27万円から。なお、5クライアント版をシマンテックのホームページ上で無償配布する。初年度販売目標は7万クライアント。
『Norton Mobile Essentials』
データ通信を行なうモバイルユーザー向けのユーティリティー。外出前にノートパソコンやモデムのチェックを行なう“Norton
Before You Go”、オフィスや出張先、自宅といった環境ごとの設定を登録できる“Norton
Location Controller”、ノートパソコン、モデム、電話回線が実際にデータ通信を行なえるかどうかをテストする“Norton
Connection Doctor”の3つの機能からなる。
“Norton Before You Go”では、ノートパソコンやモデムの動作チェックやデータのバックアップのほか、出張先の国の電圧や電話回線、モジュラージャックの形状などの確認ができる。“Norton
Location Controller”では、通信設定、使用するプリンター、時間帯などをオフィスや出張先、自宅といった環境ごとに設定でき、切り替えて使用することが可能。パソコンの起動時に、どの環境を利用するか選択することもできる。“Norton
Connection Doctor”では、ノートパソコン、モデム、電話回線が実際にデータ通信を行なえるかどうかをテストし、もし問題があれば、どこに原因があるのかを特定できるという。
発売は9月の予定。価格は9800円(予価)。対応OSはWindows95。初年度販売目標は2万本。(報道局
中山実)
http://www.symantec.co.jp/